ペルーを代表する鶏肉料理といえば、Pollo a la Brasa(ポヨ・ア・ラ・ブラサ/鶏の炭火焼き)。セビーチェと並ぶこの国民的料理は2004年に国の無形文化財に指定され、2010年にはDía del Pollo a la Brasa(ポヨ・ア・ラ・ブラサの日/7月第3日曜日)が制定されました。
ポジェリア(ポヨ・ア・ラ・ブラサ専門店)の元祖は、リマ市北東部のアテ・ビタルテ区サンタ・クララにあるGranja Azul(グランハ・アスール)だと言われています。スイス人移民のロジャー・シューラー氏は1949年、経営難だった自身の養鶏場を立て直すため、鶏肉を調理して売ることを考えました。「鶏肉、どれだけ食べても5ソレス!」という衝撃のキャッチフレーズとその美味しさであっという間に評判になったことから、レストラン経営を本格化。養鶏場の建物が青かったため、その店は「グランハ・アスール/ブルーファーム」と呼ばれました。
グランハ・アスールの鶏はベイビー・チキンと呼ばれる小ぶりのもので、女性でも1/2羽くらいはぺろりと食べられる大きさです。ポヨ・ア・ラ・ブラサにフライドポテトを添えるアイデアも、グランハ・アスールが考案したとか。現在は鶏肉食べ放題+フライドポテト、サラダ、2種類のアンティクーチョ、炭酸飲料またはミネラルウォーターのセットで92ソレス。74年で18倍ってすごいですねー(汗)
と、ここまでポヨ・ア・ラ・ブラサについてあれこれ書きましたが、そもそも家で炭を熾すのは大変!そこで今回はPollo al Horno(ポヨ・アル・オルノ/鶏肉のオーブン焼き)をご紹介しました。「ポヨ・ア・ラ・ブラサじゃないのかよー!」と思った方、ごめんなさい。アパート暮らしだから炭火焼きはできないんです(汗)。自宅にバーベキューセットがある方はぜひ炭火で!
【材料】2人分
- 鶏肉(今回は骨付き鶏もも肉)2本
- アヒ・パンカペースト 大1/2
- すりおろしニンニク 小1
- 白ワインビネガー 大1/2
- 黒ビール 50~100ml
- マスタード 小1
- 塩コショウ、クミン、オレガノ、ローズマリー 少々
- オプション:醤油
- 付け合わせ:サラダ、フライドポテト、プレ(ジャガイモのピューレ)など
【作り方】
1、ボウルに調味料をすべて入れて混ぜ合わせ、鶏肉を入れて一晩マリネする。
2、200度に温めたオーブンに1の鶏肉を入れ、45~50分焼く(焼き時間は肉の大きさによる)。表面が焦げそうな時はアルミホイルを被せて。
3、鶏肉に串を刺してして、肉汁が透明になっていたらできあがり。サラダやジャガイモを添えて頂こう。
【Keikoからひとこと】
鶏肉をオーブンで焼くだけというシンプルレシピだけに、下味の材料は千差万別。アヒ・パンカと黒ビール、ニンニク、クミン、オレガノ辺りは定番ですが、アヒ・パンカを使わないレシピもあります。それこそ各家庭ごとのこだわりがあるのが、この料理ですね。
ちょっぴりニッケイ風にするなら、マスタードの代わりに醤油を加えるのもあり!どうぞお好みの味に仕上げてくださいね。