Picante(ピカンテ)とは“辛味、スパイシーな”という意味。ペルー料理で使う場合、アヒ(トウガラシ)を主体にしたピリ辛の軽い煮込み料理をさします。これまでご紹介してきた「ピカンテ・デ・コチャユーヨ」や「プカ・ピカンテ」もアヒの風味が効いた軽い煮込みでしたね。
さまざまなピカンテの中で最も人気なのは、やはりこのPicante de Mariscos(ピカンテ・デ・マリスコス)でしょう。アヒ・アマリージョの爽やかな辛味とシーフードの相性は抜群。生クリームやエバミルク、パルメザンチーズを加えて濃厚にしあげれば、ご飯が何杯でも食べれちゃう一品になります。ペルーではタクタクとあわせ「タクタク・コン・ピカンテ・デ・マリスコス」にすることも多いです。
素材にトマトペーストを加えたり、ロコトを追加して辛味を強調したりするレシピもありましたが、それじゃあまりに「ペスカード・ア・ロ・マチョ」にそっくりで、別の料理としてご紹介する意味がないなぁと思い、今回はシンプルなレシピに留めておきました(これでも十分いろんなものが入ってますが/笑)。
アヒ・アマリージョとシーフードミックスさえあれば、あっという間に完成。魚介のうま味たっぷりで、誰にでも愛されるオススメの一品です。
【材料】2人分
- シーフードミックス(エビ、イカ、タコ、アサリ、ムール貝、ホタテなどお好みのもの) 300g
- たまねぎのみじんぎり 1/4個分
- すりおろしニンニク 大1/2
- アヒ・アマリージョペースト 大2
- アヒ・パンカペースト 大1/2
- カルド・デ・ペスカード(フィッシュブイヨン) 200ml
- 白ワイン 大2
- バター 大1
- 生クリーム 大2~3
- パルメザンチーズ、または粉チーズ 少々
- 刻んだペレヒル(イタリアンパセリ) 少々
- 塩コショウ、クミン、オレガノ
- オプション:片栗粉 適量
- 付け合わせ:茹でたユカ芋、茹でたジャガイモなど
【作り方】
1、鍋かフライパンに油とバターを入れて加熱し、バターが溶けたらシーフードを入れ、さっと炒める。白ワインをふり、アルコール分が飛んだらいったん取り出しておく。
2、アデレソを作る。1の鍋に油を適宜足し入れ、たまねぎのみじん切りとたまねぎの水分を引き出すための塩一つまみを入れてよく炒める。たまねぎが透き通ってきたらニンニクを入れてよく炒め、アヒ・アマリージョペーストとアヒ・パンカペーストを加えてさらに炒め合わせる。塩コショウ、クミン、オレガノを加えたらアデレソのできあがり。
3、2のアデレソにカルドを加えて一度煮立てる。あとで片栗粉でとろみをつけたい人は、カルドを全量入れず少し残しておこう(片栗粉を溶くため+水っぽくしないため)。
4、3に生クリームと1のシーフードを汁ごと入れて加熱し、パルメザンチーズを振り入れる。片栗粉でとろみをつけたい人は、ここで先ほど取り分けておいたカルドで片栗粉を溶いたものを加えて好みの濃度にし、塩コショウで味を調えたらできあがり。最後にペレヒルを散らし、ご飯やユカ芋と一緒に盛り付けて頂こう。
【Keikoからひとこと】
ペルー料理のパターンを掴んでいる人ならとっても簡単、あっという間。素材さえ準備しておけば、お客様がこられた時もちゃちゃっと一瞬でできてしまいます。いかにもペルーのクリージャ料理という感じで、喜ばれること間違いなしです。
アヒ・アマリージョの風味が欠かせない料理ですが、辛いのが苦手な方はアヒ・アマリージョを減らしてアヒ・パンカを多めにするとか、生クリームやパルメザンチーズを多くしてまろやかにするなど調節してくださいね。