ワンタンの皮にチーズやハム、炒めた肉などを包んで揚げたペルーのスナック、Tequeños(テケーニョス/複数形)。そのサクサクとした食感と塩味は、ビールのお供にぴったり。バーのおつまみメニュー人気ナンバーワンといっても過言ではありません。
テケーニョスの生まれ故郷はなんとベネズエラ。あちらでは棒状にカットしたケソ・ブランコと呼ばれる白くてしょっぱいチーズに、薄く伸ばしたパン生地を巻いて揚げて作るそうです。ペルーではチーズ入りのテケーニョス+アボカドソース(いわゆるグアカモレ)というパターンが一般的なのでメキシコ由来だろうと思っていたのに、見事に裏切られました。
テケーニョスの由来は諸説あるものの、ベネズエラ北部のカリブ海にほど近いロス・テケスという街に暮らしていたあるメイドが、パンを作るときに余った生地を無駄にしないようチーズを包んで揚げたのが始まりという説が有力。チーズ以外にも、チョコレートやグアバのジャムを入れたスイーツ系もあるそうですよ。
ペルーのテケーニョスにワンタンの皮が使われるのは、やはりチーファの影響でしょう。最初はパン生地を使っていたけれど、ワンタン・フリートが市井に広まるにつれ、「パン生地を作るのは大変だし、ワンタンでよくね?」みたいな感じになったんじゃないかな~?安きに流れるはペルーあるある、なんにせよ手軽に作れるのはいいことです。
オリジナルを食べたことがないので比較はできませんが、ペルーのテケーニョスも普通に美味しいです。今回はTequeños de Jamón y Queso(ハムとチーズのテケーニョス)と、Tequeños de Lomo Saltado(ロモ・サルタードのテケーニョス)をご紹介。サルサはグアカモレとロコトの2種類をご用意しました。さあ、さっそく作ってみましょう!
テケーニョス
【材料】テケーニョス2種類×6本ずつ
- ワンタンの皮 12枚
- 溶き卵、または水溶き片栗粉
ハムとチーズのテケーニョス
- お好きなスライスチーズ 6枚
- ロースハム 3枚
ロモ・サルタードのテケーニョス
- 小さめにカットした牛肉、またはひき肉 120g
- タマネギのみじん切り 1/8個分
- すりおろしニンニク 小1/2
- アヒ・アマリージョペースト 小1
- トマト 1/4個分
- しょうゆ、オイスターソース 少々
- クラントロ 少々
- 塩コショウ、クミン、オレガノ 適量
【作り方】
1、ワンタンの皮のサイズに合わせて、スライスチーズとハムを適当な大きさにカットする。
2、ワンタンの皮に1のチーズとハムを1/6量ずつのせ、溶き卵か水溶き片栗粉をワンタンの周囲に塗って包む。揚げている時に中身が出ないよう、ワンタンをしっかり閉じること。これを6つ作る。
3、トマトの皮と種を取り小さくカットする。クラントロの葉を刻んでおく。
4、フライパンに油を敷き、牛肉を炒める。牛肉に火が通ったらタマネギを加えて炒め、ニンニク、アヒ・アマリージョペースト、カットしたトマトも順に加えて炒め合わせる。クミン、オレガノ、醤油、オイスターソースを適量入れ、最後に塩コショウで味を調える。仕上げにクラントロの葉をさっと混ぜたらロモ・サルタード風の具のできあがり。
5、ワンタンの皮にロモ・サルタードの具を1/6量ずつのせ、溶き卵か水溶き片栗粉をワンタンの周囲に塗って包む。揚げている時に中身が出ないよう、ワンタンをしっかり閉じること。これを6つ作る。
6、具を包んだワンタンを揚げたら、テケーニョスの出来上がり。
サルサ
【材料】
グアカモレ
- アボカド 1/2個
- 小さくカットしたトマト、タマネギのみじん切り、レモン、塩コショウ 適量
サルサ・デ・ロコト
- ロコトペースト 大2~3
- すりおろしニンニク 小1/2
- ケソ・フレスコ 30g
- エバミルク 大1/2
- クラッカー 1枚
- オリーブオイル 大1
- レモン汁 少々
- 塩コショウ、ワカタイの葉 適量
【作り方】
1、皮と種を取ったアボカドをフォークなどでよく潰す。小さくカットしたトマトやタマネギ、レモン、塩コショウを加え、味を調えたらグアカモレソースのできあがり。
2、ミキサーにロコトペースト、すりおろしニンニク、ケソ・フレスコ・エバミルク・クラッカー、レモン汁、オリーブオイルを入れて攪拌し、塩コショウで味を調える。辛いのがお好きな人はロコトペーストの量を増やしてもいい。最後にワカタイの葉を加えてもう一度攪拌したら、サルサ・デ・ロコト(ロコトソース)の出来上がり。
【Keikoからひとこと】
いつもよりちょっと雑なレシピになってすみません。作る量が少ないと、調味料とかいちいち測れなくて・・・(汗)まあ目分量で作っても失敗することはないので、自由にやっちゃってください。
ワンタンの皮をくっつけるのは溶き卵がベスト!水溶き片栗粉でも可能ですが、ワンタンの皮が水分を吸ってしまって、ちゃんとくっつかない可能性があります。少ししか要らないのにわざわざ卵を使わなくてもという気もしますが、残りは卵焼きにすればいいですしね。いずれにせよ、具を包むときは空気を抜きながらしっかり閉じてください。
ちなみに前回ご紹介したワンタン・フリートは具が少ないので水だけでもなんとかなりますが、今回は具が多いので避けたほうが無難です。揚げている時に中身が出ちゃったら悲しいですからね~。