反体制派による争議行動や道路封鎖、空港閉鎖などの影響を受け、世界遺産の街クスコのホテル客室稼働率が4%まで落ち込んでいる。
「今後はこの状況がどう動くかにかかっていますね。マチュピチュ遺跡の入場券販売問題が起きた昨年10月以来、事態はすでに複雑化する様相を見せていました。ペルーはその後、国外のツアーオペレーターの旅行販売リストから消え始めたんです。自分たちがアクセスできない旅行先なんて、誰も売ろうとしないでしょ」ペルーホテル協会(SHP)のモンサルベ会長はこう語る。
多くのホテルで今年6月までの予約がキャンセルされたと話す会長は、「今では客室の大部分が稼働していないホテルも何軒かあります」と付け加えた。
また、従業員については、争議行動の影響で求人こそ行われていないものの、現状では雇用が維持されていると指摘する。「解雇はまだ発生していませんが、そのリスクはあります。多くの従業員が臨時雇用契約を結ばされているので、更新されることなく失業してしまうことになるかもしれません」
ペルーアドベンチャー&エコツアー協会(APTAE)によると、反体制派による争議行動が原因で、全国のアドベンチャーツアー代理店の40%が今年2月末まで休業、従業員は休暇を命じられているという。
一方、モンサルベ会長は首都リマのケースにも言及。例年1月~3月は50%から70%で推移しているホテルの客室稼働率が、今年は20%にとどまっていると明かす。
「リマのホテルはビジネスユースがメインですが、今はあまりかんばしくありません。この時期にペルーへの投資は難しいでしょうから」と会長は述べた。
(ソース: Gestión 24/01/23)