クラントロの風味が食欲を誘うアロス・コン・ポヨと、シーフードのうま味たっぷりのアロス・コン・マリスコス。どちらもペルーを代表する米料理であり、甲乙つけがたい美味しさです。
そのペルー二大ご飯モノの良いとこ取りをしたのが、Arroz Norteño con Mariscos(アロス・ノルテーニョ・コン・マリスコス)、または、Arroz a la Chiclayana con Mariscos(アロス・ア・ラ・チクラヤーナ・コン・マリスコス)と呼ばれるこちらの料理。薫り高いクラントロとぷりぷりのシーフードを一度に味わえる贅沢な一品です。
チクラヨを中心とするペルー北部海岸エリア(ノルテ)は南部のアレキパと並ぶペルー郷土料理のメッカで、クラントロやサパージョ・ロチェ、チチャ・デ・ホラを多く使うのが特徴。この料理に特別なエピソードは見つけられませんでしたが、アロス・コン・マリスコスをノルテ風にアレンジしたら、自然とこういうレシピになったんでしょうね。
今回は水分多め、生クリームやパルメザンチーズを加えてリゾット風に仕上げてみました。生米ではなくご飯で作るので、どちらかというと水分少な目のクラントロ雑炊?まあ細かいことはさておき、クラントロ好きにはたまらないエメラルドグリーンのペルー飯。早速作ってみましょう!
【材料】2人分
- ご飯 軽く3杯(1合分)
- お好きなシーフード 300g
- タマネギ 1/2個
- ニンニク 大1/2
- アヒ・アマリージョペースト 大1
- パプリカ 1/4個
- サパージョ・ロチェ 30g
- クラントロ(コリアンダー) 70g
- グリーンピース 1/4カップ
- カルド・デ・ペスカード(フィッシュブイヨン)、またはカルド・デ・ポヨ(チキンブイヨン) 100~200ml
- チチャ・デ・ホラ、またはビール 100ml
- 生クリーム、またはエバミルク 50~100ml
- パルメザンチーズ、または粉チーズ 適量
- 塩コショウ、バター 適量
- 付け合わせ:サルサ・クリオージャ
【作り方】
1、グリーンピースは茹でておく。それ以外の野菜はすべて2~3cmのざく切りにしておく(あとでミキサーにかけるので適当でよし)。
2、フライパンに油とバターを入れて熱し、シーフードをさっと炒め、いったん取り出しておく。あとでもう一度加熱するので火を通し過ぎないように。
3、2のフライパンに油を適宜足し、グリーンピース以外の野菜と塩少々を入れてよく炒める。そこにチチャ・デ・ホラとカルドを100mlほど加えて煮立て、アルコール分を飛ばす。
4、3の野菜が少し冷めたらミキサーにかけ、クラントロ風味のソースを作る。
5、3のフライパンに4のソースを戻してしっかり加熱し、クラントロの尖った青臭さがなくなったら、生クリーム約50mlを加え、塩コショウで軽く味を調える。そこに2のシーフードと、皿に残ったシーフードのエキスを戻して手早く炒める。シーフードに火が通ったら、飾り用に一部取り出しておく。
6、5のフライパンにご飯とグリーンピースを加えて、全体を手早く混ぜ合わせる。ご飯の硬さはここで調整。軽く仕上げたければこれ以上水分は足さず、リゾット風にしたければ残りのカルドや生クリームを加えてしっとりさせよう。パルメザンチーズはここで加えてもいいし、仕上げに上からかけてもよし。私はここで混ぜちゃいました。
7、ご飯が好みの硬さ(柔らかさ)になったら、最後にもう一度塩コショウで味を調えてできあがり。皿に盛り、5で取り分けておいたシーフードを上に乗せ、サルサ・クリオージャを添えて頂こう。
【keikoからひとこと】
以前ご紹介したアロス・コン・マリスコスのレシピでは、『少々面倒でもぜひペルー式のご飯、すなわち油を加えて炊いたご飯をご用意ください』と書きましたが、今回は最初からリゾット風にするつもりだったので、普通の冷やご飯を使いました。もしご飯をできるだけパラっと仕上げたい!という方は、油を加えて炊いたペルー式ご飯を使うか、カルド等の水分量を少なめにしてくださいね。
ご飯の色は、クラントロやパプリカの量で変わります。今回はクラントロを多めにしてグリーンを強調しましたが、パプリカやサパージョ・ロチェを増やすともっと優しい味わいになります。生クリームやチーズで十分まろやかではありますが、お子さんがいるご家庭はパプリカやサパージョ・ロチェを増やしてもいいかもしれません。
いずれにせよクラントロにはしっかり火を通して、滑らかな味に仕上げてくださいね。