アンデス共同体(CAN)に加盟するボリビア、コロンビア、エクアドル、ペルーの4か国は、景気回復策の要として観光による地域統合を促進する「Caminos Andinos(アンデスルート)」プロジェクトを承認した。
暫定議長国であるエクアドルの発案を経て、アンデス共同体委員会の承認を受けた同プロジェクトは、次の共通軸を通じたアンデス地域観光資源の可視化に向け、各国における複数観光地の統合を目指すもの。
- 文化遺産
- ガストロノミー
- 地方部やコミュニティの観光
- 自然遺産
地方観光ブランド
アンデス共同体事務局の共同イニシアティブ基金(FIC)宛に提出された「アンデスルート」プロジェクトでは、地域観光ブランドを始め、名産品の事業化、ウェブサイトの作成、各国が特定するルート(下記参照)の宣伝などに資金提供を行うとしている。
ボリビア
- ティティカカ湖ルート
- サハマ国立公園ルート
- ウユニ塩湖ルート
- ラグーナス・デ・コローレス・ルート
コロンビア
- エル・ドラドの伝説ルート
- 二国間ルート(パスト/コロンビア、イバラ/エクアドル)
エクアドル
- アンデスコミュニティツアールート(チョコ・アンディーノ生物圏保護区、中央アンデス、南部アンデス)
- エクアドル探検ルート(キト、カヤンベ、イバラ、オタバロ、エスペホ、コタカチ)
ペルー
- モチェルート
- ピスコルート
景気回復の鍵
アンデス共同体のホルヘ・エルナンド・ペドラサ事務局長は、加盟4か国で構成する観光アドホックグループの草案に基き採択された同プロジェクトについて、アンデス地域のアイデンティティを強化し、パンデミック後の景気回復に貢献する重要な鍵になるだろうと強調した。
エクアドルのオルセン観光相もまた、今回の発案は観光業界を前進させる不断の努力の一端であるとし、パンデミックにより最も深刻な影響を受けた一方で最も耐え抜いたのがこの業界だと指摘。「開発とその持続は4か国が達成すべき課題であり、その原動力が観光です」と述べ、この活動が社会や経済、環境 にとってプラスに働くだろうと同プロジェクトへの期待を示した。
(ソース: Andina 25/07/22)