ペルー入国時の税関申告用アプリ “Bienvenido al Perú”

国家税務監督庁(SUNAT)は8日、ペルー入国時税関申告手続きの迅速化を図る目的から、デジタル税関申告用アプリ「APP Bienvenido al Perú」の運用を開始すると発表した。

ペルーに入国しようとする外国人およびペルー人は、このスマートフォン・タブレット用アプリを通じて、税関申告義務のある物品や金銭を24時間どこからでも申告することができ、対面申告による手間や待ち時間の削減が可能となる。同アプリは Google Play Store(Android用)もしくは Apple Store(iOS用)からダウンロードできる。

「この『App Bienviendo al Perú(ペルーへようこそアプリ)』はペルーに入国する旅行者に対し、申告や関税の支払いが必要な物品がある場合は荷物申告書(DJE)を、1万米ドルを超える現金や有価証券を持ち込む場合には金銭申告書(DJDI)をそれぞれ登録できるようにするものです」とSUNATは説明。

またこれらのデジタル申告書は、搭乗前やフライト中はもちろん、フリーWi-Fi接続環境のあるリマ国際空港(ホルヘ・チャベス国際空港)などの入国管理ポイントでも操作・登録が可能としている。

APP Bienvenido al Perú(ペルーへようこそアプリ)の使い方

アプリをダウンロードした後、「ペルーへの入国」を選択すると非課税範囲内の物品リストが表示される。このリストに従い、申告の必要な物品がある場合や、1万米ドル超の現金や有価証券を持っている場合には必要なデータを入力することになる。

ペルー入国の際非課税となる物品(※2022年6月8日現在)

下記リスト上の物品は免税とされ、荷物・金銭申告書の提出は不要。

区分概要上限・条件
個人使用目的の物品旅客の荷物(衣類や装飾品、化粧品、医薬品、書籍、雑誌、書類)を入れたスーツケース、かばん、またはその他の一般的な入れ物当該旅客の個人使用目的と認められるものに限る
携帯用の電化製品・電子機器毛髪用電化製品(ドライヤーなど)2台
電卓1台
ラジオ受信機、サウンドプレイヤー(録音機能のあるものを含む)、またはそれらが一体化された機器(業務用機材を除く)1台
ビデオカメラ(業務用機材を除く)1台(※7歳以上)
DVDプレイヤー1台
家庭用ゲーム機器1台
電子手帳または電子タブレット1台
ポータブルコンピューター(ラップトップなどバッテリー駆動のもの)1台(※7歳以上)
電気シェーバーまたは電子脱毛器1台まで(※7歳以上)
カメラ2台
携帯電話(スマートフォン)2台(※7歳以上18歳未満は1台のみ)
デジタル記憶装置・媒体CD(コンパクトディスク)20枚
外付けハードディスク2台
デジタルカメラ、ビデオカメラ、ゲーム機用記憶媒体(SDカード等)4枚
USBメモリ4個
DVDまたはゲーム機用ディスク10枚
タバコ、アルコール飲料(但し18歳以上)タバコ20箱(※カートンではないので注意)
葉巻50本
刻みタバコ、紙巻き用タバコ250グラム
酒類3リットル
楽器携帯用楽器1台
スポーツ用品スポーツ用品1台または1セット
ペット国家農業検疫庁(SENASA)の事前承認を得た家畜(生体)1匹
その他の物品当該旅客の使用または消費目的もしくは贈答品であり、その数量、性質または種類により取引用途ではないと推定され、かつ合計価値が500米ドルを超えないもの。これらの物品中に当該旅客の活動、職業または職務用の電化製品、電子機器、道具、個人用品が含まれる場合、その個数は各種類につき1個を上限とする。合計で500米ドル
障碍者または病人の携行品身体障碍者や病気の旅客が携行する、医療管理または移動に必要な補助的手段および機器・装具(車いす、担架、松葉杖、血圧計、体温計、血糖値計など)旅行に必要なものに限る
金銭現金および/または譲渡可能な金融商品(有価証券等)1万米ドル
(出典: SUNAT/Bienvenido al Perú)

続いて当該旅行に関するデータや氏名を入力の上、通関および関税の支払いに供する申告書を作成(登録)する。

このモバイルアプリは、ペルー全土の国際空港を始め、陸路や海路、河川経由の入国に際し利用することができる。SUNATによると、ペルーでは毎年およそ延べ1200万人の旅客がこれらの国境ポイントを通じて出入国しているという。

(ソース: La República 08/06/22)