ペルー外務省は、ティティカカ湖における船舶通過の権利に関するペルーとボリビア間の協定(2019年締結)が、今年4月13日付けで発効したと伝えた。ティティカカ湖上の一方の領土(水域)を他方の船舶が通過する権利を定めた同協定の概要は以下のとおり。
二国間協定の概要
通過の権利の行使とは、隣国領土内の入江や湾、港湾施設における寄港や出港を伴わない湖上の横断による、迅速かつ連続的なものとする。当協定に基く通過の権利とは、その条文に定める要件の下、両当事者のすべての船舶に対し開かれた水域(湖)の航行を意味する。
当協定は、湖の領域に関し、通常の国境線に基く両当事者の主権や管轄権には影響を及ぼさない。また、旗国の船舶に関し両当事者が行使するそれぞれの司法権にも影響しない。両当事者は、当協定および両当事者の航行規定に基き、すべての船舶を分け隔てなく公平に扱うものとする。両当事者は、公共の利益の保護にあたり止むを得ない場合を除き、構造物や設備等により通過の権利が妨げられないよう配慮する。
通過の権利の行使とは、漁業や資源の採取を許可するものではない。当協定の下では、両当事者の内国規定および、それぞれに適用され得る国際規準に従い、不法行為や不法な活動はすべて禁じられる。
また当協定には、航行上の通常事故や不可抗力または、危機もしくは航行が著しく困難な状況にある船舶の乗員を救助する目的の場合は、例外として当該通過の権利に停船や投錨を含むと記されている。
同協定は2019年6月25日、ペルーのネストル・ポポリシオ外務相ならびにボリビアのディエゴ・パリー外務相によりペルー南部の都市イロで調印された。
(ソース: Amdina 27/04/22)