ペルーには世界の称賛に値する生物多様性があります。この国には爬虫類や哺乳類、鳥類、昆虫など無数の種が生息し、信じられないような新発見で科学者を含む多くのペルー人を常に驚かせています。なかでも美しい羽根を持つ蝶のその色や大きさ、形には目を見張るものがあります。ペルーを住処とするこの昆虫について、ペルー貿易観光促進庁(Promperú)が4つの豆知識を紹介しています。
その1. 蝶の種類は世界一!
ペルーには全世界の蝶約1万7000種のうち4000種以上が生息し、その数は世界一です。うち多くはアマゾン地域を住処とし、なかでもクスコ州やタンボパタ国立自然保護区(マードレデディオス)、マヌー国立公園(マードレデディオスおよびクスコ)に集中しています。その数と多様性から、科学者や研究者にとっては終わりなき挑戦となるでしょうが、ペルーアマゾンに乱舞する蝶を間近で見ることが出来れば、私たちにはそれだけで充分といえるでしょう。
その2. 森の生命のキーパーソン
蝶の重要性は、生態系の中で昼夜を問わず植物の受粉に勤しむことにあり(ハチなどの他の昆虫は日中しか受粉の手助けをしない)、そのために昼の蝶と夜の蝶(蛾)の両方が存在しています。蝶はこのように、大規模農業や伐採などの脅威により傷ついた森林の回復に多大な貢献をしているのです。私たちの森を守ってくれる蝶をみんなで保護しましょう!
その3. 研究や保護へのアプローチ「蝶の人工羽化」
森林破壊で危機に瀕している他の種同様、蝶の人工的な羽化は非常に重要かつ価値のあるものです。幸いにも蝶には保護目的の施設があり、蝶が繁殖できるよう、そこでは宿主となる植物も育てられています。このような施設は繁殖の意図だけにとどまらず、近くで観察することで研究者たちは蝶の特性をより詳しく知り、その保護に向けた様々な情報を得ることができるのです。さらにこれらの場所は、旅行者が蝶と触れ合ったり、世界的に珍しい蝶の展翅標本などいろいろなお土産を買うことができる重要な観光スポットにもなっています。
その4. リマの公園のシンボル、君主蝶
リマ市では近年、サンボルハやスルコ、ミラフローレスを始めとする数々の区において、Monarca(モナルカ/君主)蝶(※南米に生息するタテハチョウ科の一種)を繁殖させる試みが続けられています。これらの区の公園では、モナルカ蝶の餌となるアスクレピアスの花を植え、彼らをを誘っているのです。この試みは、公園を利用する市民や近隣の住民にこの蝶を知ってもらい、自然との共存を図るために行われています。
ペルーの蝶は注目に値し、守るべき価値のある生き物です。都市部でもアマゾンでも、その美しさを尊び慈しんでくださいね。
(ソース: ペルー貿易観光促進庁/Promperú)