ペルーで最も美味しい料理のひとつ「ソパ・セカ」の起源は、イタリア人移民の流入により美食文化の交流が起こった国家独立の時代まで遡ります。カラプルクラを添えてサーブされるこの一品を、ペルー貿易観光促進庁(Promperú)がみなさんにご紹介。
多くの人を虜にするペルーの代表的な定番料理。私たちの美食は雄弁にその文化を語っています。中でも特に有名なもののひとつが、チンチャーノ(チンチャ)発祥で特徴的な歴史を持つソパ・セカです。
ペルーの独立当時、すでにこの国にはイタリア移民が根付いていました。彼らは副王領に定住していたスペイン人と密接な関係を持ちつつ、ナポレオンの侵略に屈すると、新たな好機を求めて祖国から離れると決めたのです。その目的地のひとつがペルーであり、中でもイカ州のチンチャなどが選ばれました。
1880年には、パスタやエンパナーダ、ミネストローネ、パネトーネ、パン、トルタ・パスカリーナ(アセルガのキッシュ)など、欧州から持ち込まれた一品とのフュージョン料理がすでに存在していました。同じくチンチャに住むアフリカ系ペルー人が、アヒ(トウガラシ)のような独特の風味を持つペルー産スパイスでイタリア人御用達のパスタに味を付け、その後自分たちの創作料理に仕上げたのが、今日私たちの知るソパ・セカなのです。
歴史学者ルイス・カネパによると、ソパ・セカは20世紀、長きにわたり結婚式や洗礼式のレセプションに用いられる伝統的な一品と見なされていたそうです。また、ソパ・セカにカラプルクラを添えると、皆に愛される「マンチャペチョ」の出来上がりです。この名前の由来は、ふたつの料理の組み合わせが美味しすぎて、色の濃い食材で胸(ペチョ)に食べこぼしによるシミ(マンチャ)を残す危険があるから。でも食べちゃうんですよね!
ソパ・セカの作り方
ソパ・セカを作るのはそんなに難しくありません。まず初めに鍋に油を入れて温めます。みじん切りにしたタマネギとニンニクを炒め、塩コショウとクミンで味付けをします。次にバジルの葉とチキンスープをミキサーにかけたものを鍋に加え、アデレッソ(調味液)を作ります。そこにカットしたトマトとすりおろしたニンジンを加えて5分煮ます。
沸騰したらパスタを手で2つに折って鍋に入れます。卵や鶏肉、オリーブの実、パセリを加えてもいいでしょう。最後に弱火にしてパスタがアデレッソを完全に吸うまで待ち、熱々のうちに頂きます。
イカ州生まれのソパ・セカ、誰もが間違いなく舌鼓を打つことでしょう。さあ、食べよう!
(ソース: Promperú)