南米ペルーに新型コロナ第3波到来

ペルー保健相エルナンド・セバジョスは4日、国内における新型コロナウイルスの感染再拡大を受け、昨年終息した第2波に続く新たな第3波の到来を追認した。

同相は記者会見で「昨年12月、リマ市では新型コロナウイルス感染者数が倍化、全国レベルでも50%以上増えています。急激で顕著な増加が見られたことから、第3波の到来が確かなものとなりました」と発言。

また、直近数週間だけで感染者数が25%上昇、全国死者数統計(Sinadef)による12月の死者数合計は8%増えているとした上で、「昨年下半期死者数の90%以上はワクチン未接種者です」と明かした。

オミクロン株の台頭に伴い、リマ市の計10区(セントロ、スルコ、マグダレーナ、ミラフローレス、ヘススマリア、サンボルハ、サンマルティンデポーレス、サンイシドロ、ラ・モリーナ、サンフアンデルリガンチョ)では感染者数が急激に上昇、地方部のカハマルカ、フニン、タクナ、トゥンベス、モケグア、カリャオ、アマソナス、アレキパ各州と併せ現在警戒下に置かれている。

第3波到来への対策として同相は、集中医療設備(ICU)や同専門医療スタッフの拡充、医療用酸素供給体制の整備に取り組んでいると報告。さらに、映画館、SC、レストランなどの商業施設を始めとする場所の最大入場定員を削減の方向で見直す一方、ロックダウンに関しては以前のような全国レベルの措置ではなく、地域限定的なものにとどまるだろうとした。

国立疫学・疾病予防センター(CDC)の専門家セサル・ムナイコは、リマ市の新型コロナ感染ペースがこの先2~3週間で急増し、1月下旬から2月初旬にかけピークを迎えると予測。地方部についてはこれより若干遅れると見積もっている。

(ソース: Gestión 05/01/22)