医師会 新型コロナ第二波「ほぼ制御不能」

新型コロナウイルス感染症第二波の拡大で日毎に逼迫するペルーの医療体制。「(感染拡大は)ほぼ制御不能」とする昨晩の医師会の訴えを受けたサガスティ大統領は25日午前、緊急閣僚会議を招集した。

「具体的な内容はまだ明確になっていないが、COVID-19の感染拡大抑止に向け今月末までに公布する予定の対策措置につき、現在検討が行われていると聞き及んでいる」と大統領は国営ラジオ放送のインタビューに答えた。閣僚会議は通常、毎週水曜に開催されている。

これに関してはソランヘル・フェルナンデス住宅建設上下水道相が24日、新型コロナ第二波の拡大に際し、1月31日までに大統領が新たな感染抑止策を打ち出すと発言していた。

「COVID-19対策については恒常的に検討を重ねており、適切に決定・公表していきます。現在はまだ検討の段階であり、31日以降に適用される措置の発表を待たなくてはなりません。31日より前にはすべての準備を整えるようにしてお伝えします」と同相はTV番組で話している。

ペルー医師会(CMP)のミゲル・パラシオス・セリ代表は昨晩、COVID-19第二波は「ほぼ制御不能」で「保健衛生システムに壊滅的打撃を与えている」と発言した。

「政府に対し最初に申し上げたのは、感染第二波とそれにより生じているすべての被害に注目しなけれならないということ。ほとんど制御不能な状態です。何とかコントロールされているものの、制御可能な限界を超えつつあり、保健衛生システムを崩壊に追い込んでいます」とTV番組で訴えた。

ペルー集中治療医学会のヘスス・バルベルデ会長もまた、医療リソースが不足している現状を踏まえ、リマにスポット封鎖を適用するよう政府に要請している。

バルベルデ会長は、若年層の重症患者がここ数週間で増加していると指摘。COVID-19入院患者のおよそ3割にICUで集中治療を施す必要があり、医療体制に崩壊が起きていると明かした。

「防疫隔離が必要です。この感染症は非常に速いスピードで広がり、若い患者が死んでいくのを目の当たりにしています。集中治療医学会としては会合でそれぞれの状況について話し合いましたが、これ以上の現状維持は難しく、リマにはスポット封鎖の適用が必要と考えています。医療スタッフも感染しています」と会長は強調した。

(ソース: Gestión 25/01/21)

ペルーパンデミック316日目

ペルー保健省発表1月23日COVID-19関連国内統計

  • 感染者数累計 1099013人(前日比+5075)
  • 死者数累計 39777人(+169)
  • 既検査数累計 6093440件(+32738)
  • 陽性率 18.04%↓
  • 死亡率 3.619%↓
  • 入院患者数 11258人(+260)
  • 上記の内ICU患者数 1784人(+5)
  • 回復患者数 1012450人(+4702)

直近一週間の一日当り感染者数推移(カッコ内は死者数)

  • 1月23日 5075人(169)
  • 1月22日 5842人(181)
  • 1月21日 5189人(153)
  • 1月20日 4232人(117)
  • 1月19日 5461人(113) 
  • 1月18日 4412人(113)
  • 1月17日 3893人(60)
  • 直近7日間平均 4872人↑(129.4↑)
  • 直近7日間の陽性率 15.69%↑ ※累計比
  • 直近7日間の感染者数合計 34104人↑(前日比733↑)
  • 直近7日間の死者数合計 906人↑(前日比68↑)

(ソース: MINSA 1月24日)