ピラール・マセッティ保健相は8日、欧州由来の新型コロナウイルス変異種への感染者がペルー国内で初めて確認されたと記者会見で発表した。
この感染者はリマ在住のペルー人女性で、昨年のクリスマスの数日前に家族と会っていたという。「ヨーロッパで流行中の新型コロナウイルス変異種がすでにわが国でも見つかっています。感染者は女性で、COVID-19の症状を呈していたため疫学的監視の一環として彼女の検体をクリニカルシーケンスにかけたところ、欧州で流行中の変異種と判明しました」と保健相は伝えた。
同相はまた、この患者と会っていた家族全員については現在調査が進められており、患者の他にも陽性の者が出ていると報告。国内初の変異種確認に伴い、「(新型コロナ用の)魔法の薬はないし、自己処方も効かない」としつつ、COVID-19への感染予防措置を怠らないよう国民に呼びかけた。
「感染を予防することが最も重要です。それゆえ、マスクを正しく着用しなければなりません。また、何かに触れた後で手を洗わなければ感染のリスクがあります。多数の人がいる場所への不要な長時間の外出は、自らを危険にさらすことになります」と同相は強調した。
変異種への対応
マセッティ保健相は、パンデミック初期の流行曲線とはまだ比較していないと前置きした上で、ここ数日ペルーでは(COVID-19の)死者数が“ゆっくりと、しかし着実に”増えつつあると警告した。
「したがい、防疫措置を強化しなければなりません。一人々々の行動が最も大切になります。これは警告であり、われわれは真剣に取り組む必要があります。今のところはまだ(保健システム上)対応の余地があるので、現在のCOVID-19統計数値を維持するよう以前にもまして注意すべきです」
記者団からペルー初の英国変異種ウイルス確認に伴う国境封鎖の可能性についての質問を受けた保健相は、今月4日以降ペルーへの入国者全員に14日間の強制隔離措置を課していると答えた。
「各国境では隔離を伴う入国規制が敷かれており、これは現行どおり維持されます。より強力な措置が必要な場合は、数週間の期間を経て近隣諸国と歩調を合わせたものになるでしょう。ラテンアメリカ諸国では、同意を前提にすべての国がほぼ同じ措置を講じてきています」と同相は結んだ。
(ソース: Andina 08/01/21)
ペルーパンデミック299日目
ペルー保健省発表1月6日COVID-19関連国内統計
- 感染者数累計 1026690人(前日比+2258)
- 死者数累計 38049人(+58)
- 既検査数累計 5616880件(+15261)
- 陽性率 18.28%↓
- 死亡率 3.706%↓
- 1日の検査数 15261人(-4690)
- 1日の感染者数 1891人(+190)※当該日以前の感染者367人を除く
- 入院患者数 5628人(+174)
- 上記の内ICU患者数 1375人(+36)
- 回復患者数 964354人(+1788)
直近一週間の一日当り感染者数推移(カッコ内は死者数)
- 1月6日 2258人(58)
- 1月5日 2414人(66)
- 1月4日 960人(52)
- 1月3日 1583人(43)
- 1月2日 1376人(57)
- 1月1日 900人(49)
- 12月31日 2062人(44)
- 直近7日間平均 1650.4人↓(52.7↓)
- 直近7日間の陽性率 12.24%↑ ※累計比
(ソース: MINSA 1月7日)