ペルー保健省は5日、国外からリマ国際空港経由で入国し最終目的地がリマ首都圏以外の乗客の場合、それぞれの目的地において14日間の強制隔離を完遂するよう新たに勧告した。
当措置は、1月4日以降すべてのペルー入国者を2週間強制隔離すると定めた大統領令第207-2020-PCMに関し、施行初日における旅行者数のバランスを考慮して新たに適用されたもの。
カリャオ特別州保健局国際衛生部のリゴベルト・ロベレス部長は「昨日(4日)実施した旅行者のトレースで、各便の乗客約180人中30人の最終目的地が郡部と判明しました。これに1日当りの到着便数(34便)を掛けると10日以内に2万人になる(原文ママ)見込みです。Villa Panamericana(強制隔離用施設のひとつ)の空き病床数は1600床しかないため、当初の措置では実効性がありません」と説明。郡部の乗客については、保健省の勧告を厳守の上それぞれの最終目的地で隔離措置を実施するよう、現況を考慮し決定されたと述べている。
「現在通達されている勧告では、リマ(国際空港)に到着した(郡部の)乗客は、マスクの着用や社会的距離の確保、両手の消毒などの防疫プロトコルを引き続き順守し、最終目的地到着後は自宅など適切な場所で14日間の隔離措置を全うしなければなりません」
外国人入国者は全体の1~2%
この決定に関しロベレス部長は、リマ首都圏に家族がおらずホテルやオスタルに自費での宿泊を余儀なくされる乗客が多いことから、コストパフォーマンスを評価した上で判断したと説明。ここ数日間でリマ国際空港からペルーに入国した外国人は全乗客数の1~2%であり非常に少ないと指摘している。
「防疫上リマ市内にすべての乗客を留めておくというのは良い発想でしたが、実効性に欠けています。現在は(郡部の乗客が)最終目的地まで防疫措置を順守し、到着後は強制隔離を行うよう勧告されています」
部長は当措置につき、乗客自身が新型コロナウイルス拡大の原因となる可能性を警告すると共に、政府の要請に応じ十分注意するよう入国者に呼び掛ける目的から、国内全保健衛生施設の協力の下、国立衛生統合情報センターおよび感染症ネットワークを通じ全国レベルでモニタリングされるとコメントした。
国外旅行の検討は慎重に
ロベレス部長はさらに、世界的な新型コロナウイルス第二波到来のリスクと2週間におよぶ帰国時の隔離義務を勘案し、この先数日間の国外旅行は慎重に考慮した上で判断するよう国民に訴えている。
「当措置(入国者全員の強制隔離)の延長については、感染の推移次第となるでしょう。状況は世界的に変化しつつあります。一例として、英国では一層危機的なものとなり、多くの制限が課されているように見受けられます。当措置の延長は国内の感染拡大傾向に応じて判断される見込みです」
部長は最後に、14日間の強制隔離について、国際交通機関を利用し空路や海路、陸路を通じてペルーに入国するすべての乗客に適用されると強調した。
(ソース: El Comercio 05/01/21)
ペルーパンデミック296日目
ペルー保健省発表1月3日COVID-19関連国内統計
- 感染者数累計 1021058人(前日比+1583)
- 死者数累計 37873人(+43)
- 既検査数累計 5567797件(+12206)
- 陽性率 18.34%↓
- 死亡率 3.709%↓
- 1日の検査数 12206人(-19)
- 1日の感染者数 1500人(+159)※当該日以前の感染者83人を除く
- 入院患者数 5266人(-186)
- 上記の内ICU患者数 1293人(+7)
- 回復患者数 960703人(+2021)
直近一週間の一日当り感染者数推移(カッコ内は死者数)
- 1月3日 1583人(43)
- 1月2日 1376人(57)
- 1月1日 900人(49)
- 12月31日 2062人(44)
- 12月30日 2523人(59)
- 12月29日 2118人(47)
- 12月28日 1588人(49)
- 直近7日間平均 1735.7人↑(49.7↓)
- 直近7日間の陽性率 12.89%↑ ※累計比
(ソース: MINSA 1月4日)