新型コロナウイルスワクチンの到着が複数の国で報じられる中、ペルーで接種が開始されれば72%がワクチンを打つと回答していることが、市場リサーチネットワークWINの調査で明らかになった。
この割合は、調査対象者のうちワクチンを「必ず打つ」と「多分打つ」と答えた層(積極派)を合わせたもの。一方、「絶対打たない」と「多分打たない」層(消極派)の合計は28%に上り、ペルーは域内でブラジル、メキシコ、エクアドル、アルゼンチンに次いでワクチン接種に消極的なことが分かった(下表参照)。
COVID-19ワクチン接種に対する域内諸国の反応
国名 | 接種積極派(%) | 接種消極派(%) |
---|---|---|
ブラジル | 83 | 17 |
メキシコ | 82 | 18 |
エクアドル | 80 | 20 |
アルゼンチン | 76 | 24 |
チリ | 72 | 28 |
ペルー | 72 | 28 |
パラグアイ | 51 | 49 |
32か国平均 | 71 | 29 |
「集団免疫を獲得するためには、どの国でも少なくとも人口の65%がワクチンを接種する必要があることを考慮し、特に『多分打たない』と答えている層を説得するための啓蒙活動が重要になる」とWINは報告している。
ペルーのフランシスコ・サガスティ大統領は数日前、GAVI(ワクチンと予防接種のための世界同盟)による新型コロナウイルスワクチン分配スキームCOVAX Facilityならびに米国の製薬企業ファイザーとワクチン購入の仮契約を締結(前者は一部代金支払済)したと発表、今後も交渉を続けると伝えた。
政府によるパンデミックへの対応
ペルー政府のコロナ禍への対応を「非常に良い」・「良い」と評価する肯定派は57%、反対に「非常に悪い」・「悪い」とする否定派は39%。域内諸国と比較すると、ペルーでは政府のアクションを評価する声が大きい(下表参照)。
政府によるパンデミック対応の評価
国名 | 肯定派(%) | 否定派(%) |
---|---|---|
ペルー | 57 | 39 |
アルゼンチン | 49 | 48 |
パラグアイ | 47 | 52 |
メキシコ | 32 | 62 |
エクアドル | 30 | 70 |
ブラジル | 30 | 68 |
チリ | 27 | 69 |
32か国平均 | 52 | 45 |
保健衛生セクターの能力評価
一方、自国の衛生システムへの否定的評価はポーランド(87%)とエクアドル(78%)に次ぎペルーが世界第3位。域内諸国との比較でも辛口で、前記項目同様の肯定派(27%)に対し否定派(70%)が多数を占めている(下表参照)。
自国保健衛生セクターのCOVID-19対応評価
国名 | 肯定派(%) | 否定派(%) |
---|---|---|
アルゼンチン | 62 | 36 |
チリ | 36 | 62 |
パラグアイ | 35 | 64 |
メキシコ | 30 | 65 |
ブラジル | 30 | 68 |
ペルー | 27 | 70 |
エクアドル | 22 | 78 |
32か国平均 | 58 | 39 |
※世界32か国2万6758人対象のオンラインアンケート(実施期間10月21日~12月15日)集計結果に基く
(ソース: Gestión 29/12/20)
ペルーパンデミック289日目
ペルー保健省発表12月27日COVID-19関連国内統計
- 感染者数累計 1008908人(前日比+1251)
- 死者数累計 37525人(+51)
- 既検査数累計 5473555件(+9978)
- 陽性率 18.43%↓
- 死亡率 3.719%↑
- 1日の検査数 9978人(-508)
- 1日の感染者数 873人(-46)※当該日以前の感染者378人を除く
- 入院患者数 4479人(+240)
- 上記の内ICU患者数 1157人(+13)
- 回復患者数 947427人(+1824)
直近一週間の一日当り感染者数推移(カッコ内は死者数)
- 12月27日 1251人(51)
- 12月26日 1339人(60)
- 12月25日 772人(46)
- 12月24日 1564人(51)
- 12月23日 1719人(44)
- 12月22日 2110人(55)
- 12月21日 1678人(45)
- 直近7日間平均 1490.4人↑(50.3↓)
- 直近7日間の陽性率 11.56%↑ ※累計比
(ソース: MINSA 12月28日)