PCR検査結果通知までの期間 1か月待ちも

ペルー会計監査院は、国立衛生研究所(INS)によるPCR検査の分析に著しい遅れが見られ、被験者の早期治療機会逸失につながる恐れがあると警告した。

首都リマに位置するINSは、新型コロナウイルスの分子診断や種類の判定作業を担い、検体を分析した後最終的に同ウイルス検出の有無に関する結果を報告・通知している。

会計検査院の報告書(第024-2020-OCI-INS/0229-SCC)によると、今年3月から8月14日にかけINSに持ち込まれた検体は合計で1万5127点あり、検査結果通知には最大で30日を要していたという。

検体採取から報告までの期間は10日以内が1万3802点、11~20日以内が1111点、21~30日以内が214点であった。同報告書には、検体数の増加により、PCR検査の分析結果報告には3日から5日を要すると記されている。

検査報告の遅延は、患者の適切な治療機会を損なうと共に、健康状態の悪化や他人への感染拡大につながるリスクをはらんでいる。

被験者からのクレーム

一方、同報告書では、今年3月から7月にかけ被験者から計153件のクレームがあったとしている。うち28件(18.3%)は保健省(MINSA)認定医療機関による簡易検査(血中抗体検査)の対象者。

これらの被験者は、分析結果報告の遅延や不正確な報告内容(氏名、年齢、身分証番号、住所の誤記など)、提出検体数と検査結果の数の不一致、誤った検査結果の公表、データベースからの該当結果欠落などに対し抗議している。

これらの問題についても、検査結果の不案内や内容の誤謬に基く治療機会の逸失により、被験者の健康悪化につながる危険性がある。

定められた期間内に被験者の治療につながるタイムリーな検査結果を通知するため、当該責任下で可及的速やかに必要な是正措置を講じるよう、会計検査院はINSと保健省の責任者に対し同報告書の内容を通達した。

参考

INSの国立呼吸器ウイルス関連研究所において実施されたPCR方式SARS-CoV-2検出検査(分子検査)による鼻咽頭スワブ検体の分析結果は、同研究所スタッフの手でNETLABシステム(バージョン2)に登録され、被験者と医療従事者がその内容を閲覧できる。

SARS-CoV-2抗体検出を目的とする簡易検査(IgG/IgM抗体検査)のための血液サンプルは官民医療機関のスタッフまたは保健省COVID-19対策チーム(ERR)が採取し、その検査結果は保健省が管理するSISCOVID情報システムに登録される。この理由(管掌責任)により、会計検査院の報告書はINSのみならず保健省にも通達された。

(ソース: Gestión 13/09/20)

ペルー国家緊急事態発令182日目

9月12日0:00ペルー保健省(MINSA)発表COVID-19関連国内統計

  • 感染者数累計 722832人(前日比+6162)
  • 死者数累計 30593人(+123)
  • 既検査数累計 3509997件(+27103)
  • 陽性率 20.59%↑
  • 死亡率 4.232%↓
  • 1日の検査数 27103人(+1414)
  • 1日の感染者数 1045人(+283)※当該日以前の感染者5117人を除く
  • 1日の陽性率 22.74%↓
  • 入院患者数 10251人(-239)
  • 上記の内ICU患者数 1463人(-6)
  • 回復患者数 559321人(+7107)

過去一週間の一日当り感染者数推移(カッコ内は死者数)

  • 9月12日 6162人(123)
  • 9月11日 6603人(126)
  • 9月10日 7291人(108)
  • 9月9日 6586人(113)
  • 9月8日 4615人(147)
  • 9月7日 1598人(138)
  • 9月6日 6275人(151)
  • 直近7日間平均 5590人↓(129.4↓)
  • 直近7日間の陽性率 24.99%↑ ※累計比

(ソース: MINSA 9月12日)