ラテンアメリカ諸国における新型コロナウイルスの1日当り感染者数が先週10万人を超えたとロイター通信が報じた。
22日のラ米諸国感染者数合計は10万366人で、過去一週間の一日当り平均（約6万6000人）から急増かつ6月19日の過去最多記録7万9867人を更新。中でもブラジルは過去一週間の同平均が6万7860人に倍増、これにアルゼンチンの記録更新とペルーの6月中盤以降の感染再拡大が加わったとされる。
新型コロナウイルスによる世界の感染者数と死者数の半数以上が集中する南北アメリカ大陸は、パンデミックの温床となっている。ブラジル27地域のCOVID-19関連データを収集する全国保健局審議会（CONASS）のカルロス・ルラ議長は、国内の死者数が年内に15万人まで増加すると見積もっている。
ワクチン入手資金の貸与
メキシコ外務省によると、地域主要諸国外交官のバーチャル会議において、ラ米・カリブ諸国のCOVID-19ワクチン入手にあたり中国が10億㌦の資金貸与を行う予定と同国の王毅（Wang Yi）外相が発言、域内諸国の外交官に対し、中国が開発したCOVID-19ワクチンの普及を示唆したという。
WHO、ポンペオ米国務長官を非難
一方、WHO（世界保健機構）のテドロス事務局長は、同氏が「中国に買収された」とする米国のマイク・ポンペオ国務長官による発言に対し、記者会見で「容認できない歪曲」と非難した。
テドロス事務局長はWHOが「救命に焦点を当てている」と主張。また「感染者数の3分の2は10か国由来」とし、新型コロナウイルスの大規模な感染は世界でも少数の国々で観測されていると断言した。
ラ米・カリブ主要国のCOVID-19感染者数
- ブラジル 222万7514人
- ペルー 36万6550人
- メキシコ 36万2274人
- チリ 33万6402人
- コロンビア 21万8428人
- アルゼンチン 14万1887人
※7月22日現在/10万人以上の国のみ
(ソース: Gestión 23/07/20)
リマ首都圏のCOVID-19推定有病率25.3%
ペルー保健省管轄の国立感染症センター（CDC）と国立衛生研究所（INS）は26日、有病率調査によりリマ首都圏の新型コロナウイルス既感染人口を270万707人と推定した。
これはリマ首都圏（リマ市とカリャオ特別州）人口の25.3%に相当する。CDCの専門家セサル・ムニャイコは、SARS-CoV-2ウイルスへの感染により持続的な抗体が生じると仮定した上で、集団免疫獲得までの不足人数や、年齢層別のワクチン接種人口が有病率調査の結果から推測できると説明。感染防止措置を怠れば、リマ首都圏人口の74.7%にあたる残りの797万4024人に今後感染の可能性があるとしている。
有病率調査による性別抗体保有率は男性平均21.2%（データ分布17.9～24.6%）、女性は平均21.9%（同18.8%～25.0%）でほぼ同率。年齢層別ではティーンエイジャーが24.3%（17.8～30.8%）で最大、次いで若年層の23.1%（18.2～28.4%）。
地域別ではカリャオが30.0%（19.8～40.1%）で最大、次いでリマ市北部28.7%（22.6～34.9%）、リマ市東部24.4%（17.5～31.4%）、リマ市南部23.3%（18.2～28.4%）、リマ市中央部23.1%（17.9～28.3%）の順。
当有病率調査は、リマ市43区およびカリャオ特別州7区の住民計3118人を対象に、今年6月28日から7月4日にかけ実施された抗体検査とPCR検査の結果を分析したもの。
(ソース: MINSA 26/07/20)
ペルー国家緊急事態発令133日目
7月26日0:00ペルー保健省（MINSA）発表COVID-19関連国内統計
- 感染者数 384797人（前日比+4913）
- 死者数 18229人（+199）
- 既検査数 2230247件（+24142）
- 陽性率 17.25%
- 死亡率 4.74%
- 入院患者数 13304人（+261）
- 上記の内ICU患者数 1424人（+22）
- 回復患者数 267850人（+4720）
- 感染者数男女比 男性56.5% : 女性43.5%
過去一週間の一日当り感染者数推移（カッコ内は死者数）
- 7月26日 4913人（199）
- 7月25日 3923人（187）
- 7月24日 4865人（189）
- 7月23日 4546人（199）
- 7月22日 4463人（3876）
- 7月21日 4406人（195）
- 7月20日 4091人（197）
- 7日間平均 4458.1人↑（720.3↑）
(ソース: MINSA 7月26日)