ペルーのビスカラ大統領は18日、新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大阻止に向け、本日以降国内全域に夜間外出禁止令を発出すると伝えた。適用時間帯は午後8時から翌朝午前5時までとしている。
大統領は本日の記者会見で、夜間の外出禁止については内閣承認済みの大統領令を通じ、明日19日に官報で公布される予定と発表。16日から施行された国家緊急事態宣言に含まれる外出制限を一部の国民が遵守せず、本人はもとより他人の健康にも危害を及ぼしかねないというのが発出の理由と説明した。
「国民のほとんどが夜8時には自宅にいる一方で、一部の国民が緊急事態宣言(外出制限)を守らずに無視している。その結果が、すべての国民に対するこの移動禁止令だ。全国レベルで適用する」と大統領は強調した。
大統領はまた、COVID-19ウイルスの新たな感染者には若者が複数含まれており、彼らは外出制限を守らず夜間に出歩きウイルスに罹患していると述べた。
「大多数の国民は在宅指示を守っているが、そうではない者もいる。従い、彼らだけでなく全国民のために今夜から夜間外出禁止令を適用し、リマを始め全国で国家警察が厳重な取締りにあたる」と大統領は話した。
この方針に沿って、本人とその家族だけでなく、隣人や他人に対しても注意を払い、すべての国民が公布済の外出制限を遵守するよう大統領は強く求めた。
さらに大統領は19日午前5時以降、自家用車に通行禁止措置を適用すると発表。「17日から18日にかけ、交通量の増加が目立つ。これらの自家用車の運転手は通行許可を所持しているものと思われるが、移動手段としては公共交通機関を利用しなければならなくなる」と話した
また、以前に公告されたアテ区(リマ市東部の区)の病院の専用集中治療室に加え、来週以降はビジャエルサルバドル区(リマ市南部の区)のビジャ・パナメリカーナ病院でもCOVID-19ウイルス感染者の処置が開始される見通しと伝えた。
ビスカラ大統領は17日、ペルーはCOVID-19ウイルス感染拡大の第3段階にあると指摘。ゼロ号患者もしくは欧州滞在者のいずれにも接触していない市民間におけるウイルス伝染の発覚がその根拠としている。
保健省は本日までに3075件のCOVID-19ウイルス感染検査を実施し、感染者数が145人に達したことを確認。13人がリマ市内の病院に入院中(うち3人は人工呼吸器を装着し容体は安定)で、患者の多くは在宅隔離されている。
新型コロナウイルスのパンデミック対策として、政府は15日、外出制限および国境封鎖などの特別措置を含む国家緊急事態宣言を発出した。
(ソース: El Comercio 18/03/20)
保健省発表による3月18日07時00分現在の国内感染者数は145人(前日+28人)。内訳はリマ111人(+15)、カリャオ5人(+1)、アンカシュ2人(+1)、アレキパ2人(±0)、クスコ1人(±0)、ワヌコ2人(±0)、イカ1人(±0)、ラ・リベルタ2人(+1)、ランバイエケ6人(±0)、ピウラ2人(±0)、ロレト10人(+9)、マードレデディオス1人(新規)。既検査数は3075件、陽性判定率は4.72%。
(ソース: MINSA 18/03/20)