ペルーのビスカラ大統領は17日、国内における新型コロナウイルス(COVID-19)の感染者数が117人に達し、感染拡大は第3段階に移行したと伝えた。
大統領は「我々は現在、市民間の感染が考慮される第3段階にいる。最初のゼロ号患者発生が第1段階で、スペインやイタリアなど一週目の欧州由来感染者発覚以降が第2段階。現在の患者は欧州からの来訪者でも、彼らへの接触者でもない」と、大統領宮殿での記者会見で述べた。
ビスカラ大統領は15日、COVID-19ウイルスの拡大で国民の生命が危機にさらされている状況を鑑み、歴日15日間の国家緊急事態を宣言する大統領令が内閣で承認されたと発表。国内の感染者数は17日、前日発表の86人から117人に増えた。
この緊急事態宣言には、個人の身体的自由と安全、住居の不可侵、集会の自由、国内の移動に関する憲法上の権利の制限が含まれている。
さらに大統領は、すべてのペルー市民が防疫封鎖措置を遵守すれば、COVID-19ウイルスの伝染経路は遮断され、大規模感染の可能性は減少し、当緊急事態宣言および外出制限が15日の期限を超えて延長されることはないだろうとした上で、「緊急事態令を正しく守れば(封鎖措置の)延長の必要はないだろうが、警察を欺く行為など市民が不正を侵すなら、それは防疫自体の危機を意味する」と指摘した。
また、(封鎖措置の)初日と比較し、緊急事態に対する市民の反応レベルがはるかに高いことを認識したとしつつ、「封鎖措置の遵守が大事だということに気づいていただき、市民の皆様には感謝したい」と謝意を述べた。
大統領はこの他にも「今のステージを乗り切るために、債務返済の期限が延長できるような形で検討している」と話し、国内における新型コロナウイルスの影響を緩和する目的から、封鎖措置が行われている間は、債務返済期限や社会基盤サービスの支払期限を延長するよう検討していることを明らかにした。
(ソース: El Comercio 17/03/20)
保健省発表による3月17日08時20分現在の国内感染者数は117人(リマ96人、カリャオ4人、アンカシュ1人、アレキパ2人、クスコ1人、ワヌコ2人、イカ1人、ラ・リベルタ1人、ランバイエケ6人、ピウラ2人、ロレト1人)、既検査数は2797件。
(ソース: MINSA 17/03/20)