ペルー全国観光協会(CANATUR)は6日、中国人が購入したこの2月と3月分のパッケージツアーについて、すでに約5000件がキャンセルされたと伝えた。
同協会のカルロス・カナレス会長は、これらのパック旅行の予約を受けた旅行代理店が、旅行日程の変更や約款に従う返金を余儀なくされていると明かした。
2019年にペルーを訪れた中国人観光客は約5万人、平均的な旅行日数は6日間から7日間で、滞在中の一人当たり支出は1200㌦。今回の新型コロナウイルス流行によるインバウンド観光収入への影響は、3月までに限ってもおよそ600万㌦と見積もっている。
会長はまた、中国国内や同国から欧州への航空路線運航中断により中国人の移動手段が途絶え、アジアや欧州、アメリカ大陸を始めとする世界的な観光客数の減少につながっていると話した。
他方、米国外政を専門とする同国の政治学者ラン・ブレマーは、新型コロナウイルスの蔓延がとりわけ観光依存国に影響を及ぼしていると指摘。中国人による2018年の観光支出は2770億㌦で、全世界の5分の1を占め、米国とドイツの合計を凌ぐと報告した。
(ソース: La República 06/02/20)