ペルーのビスカラ大統領は7日、フランシスコ・ペトロッツィ前相の辞任に伴い、文化省大臣にソニア・ギジェン氏を任命した。
ウマラ政権のディアナ・アルバレス=カルデロン元文化相時代(2013年7月~2016年7月)に国内博物館の総局長を務めたギジェン氏は、長年にわたり人類学関連の保全プロジェクトに貢献。現政権(2016年7月以降)では9人目の文化相となる。
1953年3月13日にワヌコ州で生まれた彼女のフルネームは、ソニア・エリザベス・ギジェン・オネグリオ。ペルー国立サンマルコス大学で生物考古学を専攻、後にフルブライト奨学金を受け米ミシガン大学で学び、1992年に生物考古学の博士号を取得。
1997年にペルーの文化財保護を目的とする「Centro Mallqui」協会を設立、生物考古学分野における研究功績が認められ、2012年にペルー人女性初の米国科学アカデミー外国人会員に選ばれた。直近の前職は国立考古学人類学歴史学博物館の館長。
ミイラ研究に造詣が深く、特にチリバヤ犬種(モケグア州イロ出土)やセニョーラ・デ・カオ(ラ・リベルタ州エル・ブルホ遺跡出土)のミイラ発見における功績は有名。コンドル湖(アマソナス州レイメバンバ)のミイラ保存を始め、アリカ(チリ国)やイロ(モケグア州)で出土したチンチョロ文化のミイラ保全活動にも注力した。
また、チリバヤ博物館(モケグア州イロ)やレイメバンバ博物館(アマソナス州レイメバンバ)の経営管理に携わるほか、その法医学的見識で真実和解委員会にも協力。
(ソース: El Comercio 08/12/19)