2年ぶりにクスコを訪問した。6月のクスコはいつにも増して賑やかだ。5月ごろから6月24日のインティライミ(太陽の祭り)にかけて、ほぼ毎日何かしらの祭りやパレードが行われる。どんな原稿にも利用可能な一般的な写真を撮りたい私にはちょっと辛い時期ではあるが、祭りはやっぱり楽しい。そうこうしているうちにあっという間の最終日。抜けるようなアンデスの青空に後ろ髪をひかれつつ、クスコ空港へと向かった。
搭乗の順番は事前改札サービスとプライオリティ、その後に一般席というのが通常だ。一般席を前方後方に分けることもあるだろう。ところが標識には「窓側席 A&L」「(3列シートの)真ん中席 B&K」写真にはないが「通路側席 C&J」と書かれている。なんと “座席のアルファベット順 ” ではないか。おー、こんなの初めて!
確かに窓側の人が後からやってきたら、通路側や真ん中席の人はいちいち立たなくてはならない。むっちりさんが多いペルーの場合、ちょっと腰を浮かしたぐらいでは通れないから、その入れ替わりで時間をロスしてしまう。窓側から順番に座らせれば当然効率的だ。
でも大人1人ならいざしらず、家族や友達と並び席を確保していたら、一緒に搭乗したいと思うのが人情だ。しかもここは家族を大切にするラテンの国。これはかえって非効率では・・・と思っていたら案の定、てんでばらばらに乗り込んできた。
機内はいつも通り大混雑。窓側の人が来る度に立ったり座ったり忙しい。「小さな手荷物はお座席前の足元に置いてください。上の棚にはスーツケースのみにしてください。スムーズな搭乗にどうぞご協力を」という機内放送を聞きながら、小さなバックから上着まで平気で上の棚へしまい込む乗客たち。 スーツケースをしまう場所がなくなった人たちは、収納場所を求めて右往左往する。
座席のアルファベット順で乗客を振り分けるより、「このバッグは大きいから上の棚でよし、これは小さいから足元行き!」とラベルを貼っていくほうがいいのではないだろうか。LATAMはいつもメールでアンケートを送ってくるから、後でそう送ってやろう。それでもほぼ定刻通りに出発できた。ペルー人ってやっぱり土壇場に強い。