先日、あるネットスーパーを初めて利用してみた。WongやPlaza Veaなど既存のスーパーマーケットとは違い、店舗を持たない宅配専門のオンラインスーパーだ。トラブルがあった時の対応が気になったが、支払方法が選べる上に初回限定割引が大きくて魅力的。値段も良心的だし、評価もいいようだ。
さて当日、指定時間内にちゃんとやってきた配達のお兄さん。1階から、「ここってエレベーターあるの?」「ないよ、階段だけ」「えー、参ったなぁ」といううちの門番くんとのやり取りが聞こえてくる。20Lボックスのミネラルウォーターと炭酸水のペットボトル15本、缶ビール×4ダース、洗剤4㎏を1人で3階まで運んでくるのだ。あー、かわいそー、かわいそー。でも頑張りたまえ、それが宅配というものだ。
お兄さんはまず缶ビール×3ダースをうちの玄関先において、またすぐ1階へと降りていった。次が届く前にこの荷物を片付けようと手を伸ばしたら、パッケージの表面が何やら濡れている。でもビール缶が割れている様子はない。第2段の荷物を運んできたお兄さんに「なんか濡れてるー」と訴えたが、荷物を運ぶのに必死なのだろう、「え?はい?何?後にしてー!」とつれない返事。うーむ、まぁこれはきっと他の商品(レタスなどの葉物野菜とか?)の水か何かだろう。とりあえずパッケージの表面を雑巾で拭き、お金を払って受け取りを終えた。
ところが・・・。
なんだか手がヌルヌルするのだ。レタスの水ならこんなハズはない。なに、このヌルヌル、嫌な感じ。と、思いながらふとさっきの雑巾を見たら、色があちこち落ちている。ぎゃー、これ、漂白剤だー!
商品が漂白剤で汚れているなんて、さすがペルーのネットスーパー。商品管理はいったいどうなっているのか。「幸い缶ビールだから洗えるけれど、これが生鮮食品だったらどうするの?客を殺す気?御社からの誠実な返事を待つ」と、早速ネットスーパーにクレーム送信。メールを無視したら社名を公開しちゃうからね~!
プンプンしながらメールを送ったわずか10分後、なんとそのネットスーパーから電話がかかってきた。「セニョーラ、あなたからのメッセージを拝見しました。本当に申し訳ありません。まずは状況を教えて頂けますか?」ととても真摯な対応。配達員の態度や、その他の不満点についてもヒアリングしてきた。いやー、ちゃんとしてるじゃーん。何よりちゃんと謝ったじゃーん。いいよ、いいよ。私は普段からビールの缶は洗ってるしさ。(ペルーの衛生管理を信じていないので、直接口に触れるものはとりあえず洗うことにしている)「こちらのミスで不快な思いをさせて申し訳なかった」って、うんうん、分かってればいいのよー!
がめついペルー人なら「うちの雑巾をどうしてくれるんだ!」と何かしらの見返りを要求するだろうけれど、私はもうこの迅速な対応だけで十分満足。全てにおいて期待値が低いペルー暮らしでは、ほんのちょっとしたことで満足できてしまうのだ。それにしても、ペルーも変わってきたなぁ。それを実感できただけで、こりゃもう儲けもんだね。ネットスーパー、また使ってあげよう。今度はもっと少な目に注文するね。