先月21日に33.4度を記録したリマ。1965年来、史上3番目の暑さだそうだ。歩いていても暑いが、バスの中はもっと暑い。間違って日向の席にでも座ろうものなら、何かの我慢大会に参加した気分になる。
特に朝夕のメトロポリターノバスは最悪だ。ピカピカに磨かれた窓は、“安全性に配慮して”はめ殺し。リマ市内を南北に走行するため、強烈な日差しが朝は東から、夕方は西から乗客に突き刺さる。一応換気用の小窓はあるが、そんなものじゃ車内に溜まった熱気は排出されない。灼熱地獄+日本並みの通勤ラッシュ。公共交通機関だというのに、よくまぁこんな非人道的な状態を放置しているものだ。
とはいえ、さすがにこのままでは死人が出ると思ったのだろう。これまで市民の苦情を聞き流していたリマ都市交通局がようやく重い腰を上げた。小窓に空気を取り込む整流版をつけ、天井に設置予定の換気ファンと合わせて換気効率を上げるほか、扇風機を設置するなどのアイデアを発表、「これで体感温度が5℃下がる」と自信満々だ。エアコン1つで解決しそうなもんだが、エンジン出力と資金の双方不足ということで今回は見送り・・・とほほ。
取り付け開始は来週以降、すべてのバスを整備するには少なくとも20日は必要だそうだ。でも20日後の3月20日からペルーは秋に入るんだけどな~。しかもこの国で「工期20日」といえば「40日かかる」のがお約束だし。
そのころには涼やかな秋風が吹いているだろう。もしかしたら冬期恒例のネブリーナ(海霧)で、リマの空はすっかり雲に覆われているかもしれない。冬なのに整流版から風がびゅんびゅん入ってきたら寒いだろうな~(換気ファンが停止していれば大丈夫かな?)とりあえず交通局のお手並み拝見。ペルーで快適さを求めるのは、本当に大変。