ペルーのアンデス高地に位置するパンパ・ガレラス国立自然保護区のビクーニャが、この半世紀で10倍以上に増えた。国家自然保護区管理事務局(Sernanp)が伝えた。
ペルーの国獣ビクーニャ(vicuña)はリャマやアルパカによく似たラクダ科の動物で、細く上質な体毛は3年に一度しか刈ることができないため高価とされる。
密猟によりビクーニャの生息数が危険な水準に達したことから、アヤクチョ州南部のパンパ・ガレラスは1967年、国立自然保護区に指定された。
ビクーニャは保護エリアの周囲にも生息域を広げ、その数は1967年当時の500頭から現在5208頭まで増えた。
政府との合意に基づき、エリア内のビクーニャは地域住民の手で維持管理され、年に10回行われるチャク(大規模な毛刈り)によりその体毛は彼らの生活の糧となっている。
ルカナス村の人々が保護エリアで収穫するビクーニャの体毛は1kg当たり約450㌦で買い取られ、直接収入は年間およそ60万㌦になる。
同収入は毛刈り用の機器や設備購入の他、診療所や学校、基礎インフラ整備などに充当されている。
(ソース:Gestión 19/11/18)