FIFAワールドカップ・ロシア大会の開催まであとわずか。なのにペルーは週明けから大変なことになっている。なんとペルーサッカーの主砲、パオロ・ゲレロがW杯に出場できなくなってしまったのだ(★理由はこっちをみてね)。
ゲレロにコカ茶をサーブした(ウェイターがいる)とされるリマのスイソテルには、物凄い嫌がらせが続いている。ホテルへの抗議デモを呼びかけたり、★1つでこき下ろしたり。ホテルはfacebookやTwitterを閉鎖したあとすぐに再開したが、今もひどい有様だ。さらにトリップアドバイザーも攻撃され、新規口コミの書き込みは中止されたまま。ファンの怒りと悲しみと、レベルの低さをまざまざと見せつけている。
まあ確かに、この期に及んで出場停止処分を延期するのはひどいと思うけどね。でも、やっていいことと悪いことはあるでしょう。
それでもファンの怒りは収まらない。彼らの矛先は、この処分を下したTribunal de Arbitraje Deportivo(スポーツ仲裁裁判所/TAS)へ向かった。彼らが狙ったのはTwitterの「@TAS」アカウントだった。
ところがどっこい、このアカウントの主はスポーツ仲裁裁判所ではなく、サッカーのグローバルサイト「Goal」の日本語版編集長、大川佑(タスク)さんだったのだ(TASはTwitterアカウントすら持っていない)。
何とまぁ愚かなことよ。アカウント先を確認せず、@TASだからと攻撃しちゃうこの安直さ。笑えるけどやっぱり笑えない。だってこれ、全く関係ない個人だし!
でもスペイン語が堪能は大川さんは、ペルーのおバカちゃんたちに対し神対応なメッセージを発信。ペルー側もその間違いに気が付いてTVやラジオで報道、曰く「ペルー人大混乱!@TASはなんと日本人記者だった!」(笑)
「オラ、ペルー。君が落ち込んでるのは知ってるけど、僕はTAS(スポーツ仲裁裁判所)じゃないんだ。だからどうか僕を呪わないで!でも、君を笑顔にすることができたら、みんな忘れてハッピーになれるよ。ワールドカップの幸運を!(ちなみに僕は中国人じゃなくて日本人だよ!)#FuerzaPaolo」
なんて素敵なコメントでしょ~!さすがサッカーサイトの編集長、ペルー人ファンへの愛があふれている♪
ちなみに大川さんの「僕は日本人だよ」のコメントに、RPPラジオのコメンテーターが「でもペルーじゃ、目が細いヤツはみんな“チーノ”だからねぇ」と国際的差別発言をナチュラルに擁護しておりました。ははは、まったくペルーだ。
一夜にしてペルーで最も有名な日本人になった大川さん。彼の写真もガンガンアップされているから、これからしばらくの間、黒縁メガネで黒いひげを生やしている東洋人はみんな「タス!!」って呼ばれるだろう。該当する方、どうぞお気をつけあそばせ(笑)