ペルーなんちゃってこどもの日

昨日8月20日、つまり8月第3日曜は「Día del Niño Peruano(ペルー子供の日)」だったらしい。あれ?ペルーの子供の日って4月じゃなかったっけ?

ペルーにおける子供の日は4月第2日曜で正しい(Ley N° 27666/2002年制定)。ところがその前から、巷では8月第3日曜を子供の日として祝っていたそうだ。子供の福祉世界会議が1925年に制定した「国際こどもの日」は6月1日、国連が1954年に制定した「世界こどもの日」は11月20日。それらと何ら関係ない8月第3日曜を子供の日に制定したのは、おもちゃの販売促進を企む業界や団体だった。そう言えば先日のスーパーのチラシはおもちゃ特集…なんてこった、そういうことか!

「時期的には、独立記念日からクリスマスの間がいいだろう。でも9月にはクリスマスモードに突入する人も出てくるし、8月30日はサンタ・ロサの祝日だ。だからその前の8月第3日曜がベストではなかろうか。うん、そうだそうだ、その日に決めた!」なんて、業界あげて一生懸命プロパガンダしてきたんだろうな。なのに後出しのごとく子供の日を制定されても困るし、親の購買意欲が思いっきり下がっている新学期開始直後の4月2週目なんて、とても受け入れられない。そんな経緯から、年に2回も子供の日があるめでたい国になったらしい。ふふ、なんともペルーらしいじゃないか。

業界の目論見がどうなったかは知らないが、それとは関係なく各自治体はあれこれと支援したようだ。レジェンダス動物園は子供先着100人を無料にしたほか、エクスポジシオン公園では子供ショーを開催。リマックやビジャエルサルバドールなど郊外の公園でもさまざまなイベントが行われたらしい。子供が外でのびのび遊ぶことはいいことだ。単に物を与える日ではなく、親子の対話を促したり、この日が制定された本来の意味である子供の人権について話し合う日になればいいと思う。