ペルー太平洋沿岸部ではここ数日、日中30℃を超える気温と熱帯夜によるうだるような“熱波”が住民を苛んでいる。国家水路・気象庁(SENAMHI)はこの熱波が4月まで続く可能性があると注意を促した。
今年の熱波につきSENAMHIは、1997年と1998年にかけペルーを襲ったエルニーニョ現象以来最長の部類と説明。1月1日にはピウラ州チュルカナスで過去最高の39.6℃を記録、国内中部および南部沿岸でも気温が急上昇。リマでは1月以降日中最高気温30℃を超える日が続き、2月はさらに記録が更新された。
太平洋沿岸部では、北部のピウラ州サンミゲル(37.4℃)や南部のタクナ州ホルヘバサドレ(32℃)で日中最高気温記録を更新(1998年2月以来)、中央部のアンカシュ州ワルメイでも例年を6℃上回る日があった。
SENAMHIは、太平洋高気圧に伴う1月の南風が急激に弱まり、国内沿岸部や太平洋側の山間部にエクアドル沿海から暖かく湿った空気が流れ込んだこと、また1月末に始まった“沿海エルニーニョ現象”がペルー沿岸部の海面水温を持続的に上昇させ、暖められた大気が副次的に太平洋側山間部の主要河川流域に大量の雨をもたらしていることに言及、ペルー太平洋沿岸の気候が「熱帯化」していると説明した。
短期的には、今後もさらに暑い日が続く中3月第2週以降は南風が強まり涼しくなる日もあると予測、熱波自体は沿海エルニーニョ現象に伴う海面水温上昇に左右されるとした。
(ソース: Andina 04/03/17)