マチュピチュ村で11月15日と16日に予定されている48時間ストライキに、クスコ地方の様々なセクターが拒否反応を示している。このストは、ペルーレイル、コンセトゥール、文化省を始めとする多くの組織を相手に、マチュピチュ権益防衛戦線(FREDIM)と称する団体により召集されたもの。
クスコ観光議会(CARTUC)はFREDIMが目論む暴力的な手段について、労働と自由通行の権利を侵害し、国内有数の観光地において観光活動の発展に必要な秩序を乱すとして遺憾の意を表明した。
クスコ観光警察筋によると、FREDIMの首脳陣は近隣の多数集落に対し、観光客や地元の乗客が利用するクスコ市街とオリャンタイタンボ間の列車の運行を妨害する意図から、ストの2日間はマチュピチュ村に向け線路上を行進するよう要請したという。
FREDIMはさらに女性の一群に対し、マチュピチュ遺跡へと通じる車道を徒歩で移動し、遺跡入口で抗議活動を行うよう指示(遺跡へのバス運行妨害で観光が麻痺する恐れあり)。加えてマチュピチュ村の中央広場でも抗議行動を展開するとした。
一方CARTUCは、FREDIMによるストライキの容認は法への抵触のみならず、村や遺跡のイメージを損ない多くの観光客が被害を受けるとし、マチュピチュ村や近隣の住民および事業者に向けストへの不参加を呼びかけた。また無実の人々を危険にさらすことになるため、FREDIMにはストを控えるべく再考を求めた。
この48時間ストライキにあたりペルーレイルは、乗客と職員の安全を優先し、クスコ⇔マチュピチュ⇔水力発電所間における旅客および貨物の上下便運行を11月15日と16日の両日中止するとしている。インカレイルもまた、両日の発券を見合わせている。
国家警察(PNP)は、デモ隊の軌道内侵入を阻止しマチュピチュ行き列車の正常運行を図るため、現場に警察官を展開する予定。またクスコ地方政府通商観光局(DIRCETUR)やツアーオペレーター各社とさらなる予防措置の調整を図りつつあるとした。
(ソース: PortaldeTurismo 12/11/16)