新1ソル硬貨第26弾はタクナの放物線状アーチ

ペルー中央準備銀行(BCR)は9月29日、コレクション用1ソル硬貨「ペルーの富と誇り」シリーズ最後となる第26弾を発表した。今回は、チリと国境を接するペルー最南端タクナ州の州都タクナのアルマス広場を飾るシンボル的モニュメント、「タクナの放物線状アーチ」がモチーフとして採用された。

ARCO PARABÓLICO DE TACNA (タクナの放物線状アーチ)

Arco Parabólico de Tacna

タクナの放物線状アーチは、全てローズカラーの切石で造られた高さ18メートルの記念碑。マヌエル・プラド・ウガルテチェ第2期政権時代の1959年8月28日に除幕された。ドイツ人技師による設計で、下部にはB.カンパイオラ財団が建立した高さ3メートルのブロンズ製立像2体が見られる。これらは太平洋戦争の英雄、ミゲル・グラウ提督とフランシスコ・ボログネシ将軍に敬意を表したもので、2体とも南の方角を向いている。

楕円のアーチは、設置場所の「市民の散歩道」の形状を模している。アーチの前面から数段降りた場所には、国軍とペルー海軍を表す8対の剣と錨の装飾を施した円形で青銅製の「奉納灯」があり、中心のカンデラには戦争記念行事のみ火が灯される。年月と共に、タクナの放物線状アーチは、熱いペルー人魂を尊ぶ英雄都市タクナのシンボルへと変化した。

(解説: 歴史家フアン・ルイス・オレゴ・ペナゴス/中銀サイトより引用)

同硬貨の発行予定枚数は1千2百万枚。今回の発表をもって、2010年3月以来数か月毎に鋳造され続けてきた「ペルーの富と誇り」シリーズは終了する。過去に発行されたペルーの富と誇りシリーズ記念硬貨は次の通り。

1.   黄金のトゥミ (ランバイエケ州)
2.   カラヒアの石棺 (アマゾナス州)
3.   ライモンディの石碑 (アンカシュ州)
4.   シユスタニ石塔墳墓群 (プーノ州)
5.   サンタ・カタリナ修道院 (アレキパ州)
6.   マチュピチュ遺跡 (クスコ州)
7.   グラン・パハテン (サン・マルティン州)
8.   サイウィテの石 (アプリマック州)
9.   レアル・フェリペ要塞 (カリャオ特別州)
10. Templo del Sol (アヤクチョ州)
11. クントゥル・ワシ遺跡 (カハマルカ州)
12. ワイタラ神殿 (ワンカベリカ州)
13. コトシュ遺跡 (ワヌコ州)
14. パラカスの工芸織物  (イカ州)
15. トゥナンマルカ遺跡 (フニン州)
16. カラルの聖なる都 (リマ州)
17. 月のワカ (ラ・リベルタ州)
18. 旧パレスホテル (ロレト州)
19. リマのカテドラル (リマ・メトロポリターナ)
20. プシャロのペトログリフ (マードレ・デ・ディオス州)
21. モケグア風建築 (モケグア州)
22. ワラウタンボ遺跡 (パスコ州)
23. ビクス土器 (ピウラ州)
24. カベサ・デ・バカ遺跡 (トゥンベス州)
25. シピボ=コニボの陶器 (ウカヤリ州)