毎年10月第3日曜はアンティクーチョの日。ペルーの国民的料理のひとつでファンの多い一品だ。
アンティクーチョのルーツはインカの時代にさかのぼる。元々はリャマの肉が使われていたが、スペイン植民地時代に牛のハツ(心臓)に取って代わりそのまま現在に至る。ジャガイモや茹でトウモロコシの付け合わせに加え、アヒソース(辛めのトウガラシソース)で食べるのが一般的だ。
炭火で焼かれたオーソドックスでジューシーなアンティクーチョは、2009年に国際オンライン投票でペルー7大料理のひとつに選ばれている。
グルメの祭典ミストゥーラで“優秀アンティクーチョ賞”を獲得したレストラン、ラ・パンカの創立者Denisse Nossarによると、今では牛肉や鶏ハツなど材料もバラエティに富んでいるものの、いまだ伝統的な炭焼き牛ハツの人気が根強いという。
ペルーのアンティクーチョの日(El Día del Anticucho Peruano)は、国内の様々な伝統料理の価値を高める目的から、ヘススマリア商工会議所により制定された。
ちなみに、ペルー人作家リカルド・パルマは、1883年刊行の自著「ペルーの伝統」において、メルコチャ(ラテンアメリカではポピュラーな甘い手作り菓子)やトゥロン、アンティクーチョの売り子らによるかつての路上販売開始時間を午後3時と記している。
(ソース: Andina 14/10/16)