カリャオの15~29歳 17.3%がニート

リマ首都圏(Lima Metropolitana)はリマ43区と隣接するカリャオ7区の計50区で構成される。今回は、国立情報統計庁(INEI)
が発表したカリャオ(la Provincia Constitucional del Callao)の統計データをご紹介。

2015年6月末現在、カリャオの人口は約101万4000人。区別の人口は、カリャオ区40万6900人、ベンタニージャ区37万2900
人、ベジャビスタ区7万1800人、ミ・ペルー区5万9000人、ラペルラ区5万8800人、カルメンデラレグア・レイノソ区4万1100人、ラプンタ区3400人の順に多い。

2008年から2014年にかけ、カリャオの国内総生産(GDP-PBI)は年平均6.4%、累計で54.8%伸張し、2014年には住民一人当
たりGDP2万5145ソル(約82万7000円)を達成。これはリマ州(註: リマ全ての郡)全体および全国レベルよりも多い数値で、GDPの56.5%を製造業と運輸業が占めている。

2015年度の企業数は前年比7.8%増の6万7633社。内訳は、商業と自動車修理業が44.8%、各種サービス業10.0%、製造業
7.9%、ホテル・飲食7.1%など。

2015年度の就労人口は前年比3.6%増の48万500人で、うち83.7%がカリャオ区とベンタニージャ区に居住。うち56.8%がサービス業に従事、続いて商業18.9%、製造業14.5%、建設業8.6%、その他職種が1.2%。

15歳~29歳の若年層人口(2013年度)の17.3%にあたる4万3900人は、就職も就学もしていないニート層。ニートはミ・ペルー区、ベンタニージャ区、カリャオ区に多く、85.0%が女性で男性は15.0%。

2014年から2015年にかけ、幼稚園ならびに初等教育校(小学校)への就学率はそれぞれ86.0%(2.3%増)と87.4%(1.1%増)に上
昇、中等教育校(中学プラス高校に相当)では90.7%(2.4%増)に増加した。カリャオの15歳以上の非識字率は2.1%で、全国平
均よりも4ポイント低い(識字率が高い)。

カリャオでは、妊娠中の女性の89.9%が出産前検診を6回以上受け、うち81.1%は妊娠4か月までに、14.9%は4~5か月の間、
3.7%は6か月を過ぎてから受診している。保健機関での分娩率は97.2%。

また住民の6.2%は何らかの障害を抱えており、年齢別の障害者は60歳以上が37.4%、30~59歳32.7%、15~29歳16.0%、15
歳未満が13.9%。障害別では、四肢の異常33.6%、知的障害23.3%、視覚障害18.6%など。

2015年には15歳以上の住民の32.4%が犯罪に遭遇。2011~2015年にかけ治安状況が90.3%悪化した一方、犯罪遭遇率は9.5ポイント減少した。種別ではバッグや財布、携帯電話の窃盗・窃盗未遂が21.2%と最も多く、他は詐欺(10.2%)などの犯罪。

2014年度、カリャオの殺人発生率は全国平均の0.007%を上回る0.015%に。殺人発生件数は前年比16件増の148件で、犠牲者の93.9%は15~29歳の男性。また、異状死の57.4%が殺人によるもので、うち64.2%は路上で発生、85.8%は銃器が使用されている。警察への被害届提出は1万4293件で、管轄別では主にカリャオ区56.1%、ベンタニージャ区17.6%、ベジャビスタ区10.8%など。

(ソース: INEI)