新1ソル硬貨第24弾はカベサ・デ・バカ遺跡

ペルー中央準備銀行(BCR)は4月6日、コレクション用1ソル硬貨「ペルーの富と誇り」シリーズの第24弾を発表。今回はペルー太平洋岸最北部、エクアドルと国境を接するトゥンベス州で1500年前後に栄えた都市遺構「Zona Arqueológica Cabeza de Vaca (カベサ・デ・バカ遺跡)」がモチーフとして採用された。

Zona Arqueológica Cabeza de Vaca (カベサ・デ・バカ遺跡)

カベサ・デ・バカは、1470年から1532年にかけ現在のトゥンベス州に栄えたペルー太平洋岸最北のインカ衛星都市。その戦
略的立地から、インカ帝国の街道カパック・ニャン(インカ道)における沿岸部ルートの要衝でもあった。

インカ皇帝トゥパック・ユパンキはトゥンベス地域をインカ帝国の領土に併合し、他のインカの都同様カベサ・デ・バカに太陽の
神殿、アクリャワシ、祭祀用広場、工房、貯蔵庫の建設を命じた。1528年と1532年、スペインの征服者フランシスコ・ピサロに随行した複数の年代記作者が、石とアドベで造られたこれらの見事な建造物を書き残している。

カベサ・デ・バカはインカ帝国の主要な港でもあった。豊かで持続的な富を帝国にもたらし、スペイン人侵略以前のアンデス世界で最も価値のある財貨のひとつとされていた美麗なスポンディルス貝(赤道付近の温暖な海域に生息)の流通を可能ならしめた。

(文化省トゥンベス地方文化局 カロリーナ・ビチェス・カラスコ/中銀サイトより引用)

ちなみに、Cabeza de Vaca とは雌牛の頭の意味。同硬貨の発行枚数は1千2百万枚で6日から市場に流通、旧通貨名称のヌエボ・ソルからヌエボが削除され、新名称のソルへと変更された同シリーズ中最初の硬貨となる。過去に発行された「ペルーの富と誇り」シリーズの記念硬貨は次の通り。

1.   黄金のトゥミ (ランバイエケ州)
2.   カラヒアの石棺 (アマゾナス州)
3.   ライモンディの石碑 (アンカシュ州)
4.   シユスタニ石塔墳墓群 (プーノ州)
5.   サンタ・カタリナ修道院 (アレキパ州)
6.   マチュピチュ遺跡 (クスコ州)
7.   グラン・パハテン (サン・マルティン州)
8.   サイウィテの石 (アプリマック州)
9.   レアル・フェリペ要塞 (カリャオ特別州)
10. Templo del Sol (アヤクチョ州)
11. クントゥル・ワシ遺跡 (カハマルカ州)
12. ワイタラ神殿 (ワンカベリカ州)
13. コトシュ遺跡 (ワヌコ州)
14. パラカスの工芸織物  (イカ州)
15. トゥナンマルカ遺跡 (フニン州)
16. カラルの聖なる都 (リマ州)
17. 月のワカ (ラ・リベルタ州)
18. 旧パレスホテル (ロレト州)
19. リマのカテドラル (リマ・メトロポリターナ)
20. プシャロのペトログリフ (マードレ・デ・ディオス州)
21. モケグア風建築 (モケグア州)
22. ワラウタンボ遺跡 (パスコ州)
23. ビクス土器 (ピウラ州)