世銀 ペルー労働制度の解雇条項に改善示唆

世銀グローバルマクロ経済部門の代表は、世界で最も制限事項の多い労働制度を有す国家のひとつがペルーだと発言、生産性向上のための改善を示唆した。

また、生産性に集中を欠くペルー労働市場の現状について、持続的な成長を阻害する要因として警鐘を鳴らすとともに、硬直した市場の緩和が急がれると結んだ。

世銀は、ペルー労働制度の解雇条項による縛りに関し、使用者の新規雇用意欲を削ぎ、意図に反して非正規雇用(インフォーマル)を推進し生産性の低下を招いているとした。

ペルー経済研究所(IPE)のデータによると、国内の非正規雇用割合は労働人口の4分の3に達し、初等教育学歴以下の95%、地方労働人口の92%がこれに含まれるという。

TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)参加12か国における雇用・解雇実施利便性ランキングは、1位シンガポール(指数5.4・世界140か国ランク4位)、2位マレーシア(5.3・6位)、3位米国(5.0・10位)、4位カナダ(4.5・21位)、5位ニュージーランド(4.3・33位)、6位ベトナム(4.2・44位)、7位メキシコ(3.5・94位)、8位チリ(3.3・110位)、9位日本(3.0・123位)、10位オーストラリア(2.9・126位)、11位ペルー(2.7・133位)、圏外ブルネイ(数値出典: 世界経済フォーラム国際競争力レポート2015-2016年)。

(ソース: El Comercio 08/10/15)