マチュピチュ遺跡 危機遺産リスト入り回避 2年後に再審議

ドイツのボンで開催中の第39回世界遺産委員会において、各委員国の代表は、ペルーの世界遺産マチュピチュ遺跡を「危機遺産リスト」に含めないことで合意した。

同委員会に出席しているクスコ地方政府文化局(DDCC)のリカルド・ルイス・カロは、全会一致の決定であり討議の進言などはなかったとした上で、遺跡の効率的な管理と保全に向けたユネスコの勧告に対し、文化省ならびにDDCCによる実施努力が奏功したと強調。

同氏は、「マチュピチュが危機遺産リスト入りする危惧はあったが、ユネスコの監察措置解除のためわれわれは努力を惜しまなかった。世界遺産委員会の顧問団と技術的な処置を進めた結果、討議勧告もなされなかった」と説明した。

また、外務省、環境省、通商観光省の協力の下、国家自然保護区管理事務局(SERNANP)、マチュピチュ村自治体およびクスコ地方政府の努力により満足のいく結果が得られたとしている。

同氏はマチュピチュ遺跡の保全問題に関する審議が2017年まで延期されたと発表。2015年と2016年末には、状況評価のため世界遺産委員会の専門家グループが事前に遺跡を訪れることになっている。

(ソース: Andina 06/07/15)