少し前になるが、現在Barrancoのペドロ・デ・オスマ博物館で開催されている展覧会「un solo sinfín(一つの無限)」の開会式に伺ってきた。ペルー在住の彫刻家、青木通子さんの個展だ。
会場には、白くて丸い石がずらりと並べられていた。楕円形から真球に近いものまで、大小さまざまな石がなんと126個!
しかしどうやってこの作品を眺めたらいいのだろう、どう感じたらいいのだろう?最初は戸惑ったが、壁に書かれた通子さんの言葉でなるほどと思った。「連続するもの」「無限」「普遍性」。作品を楽しむためのキーワードがいくつも散りばめられていた。
その中で強く目を引いたのが「生の連続性」という言葉。この彫刻家は、石という無機質な物の中に「命」を見ているのだ。先日、念願かなってやっとインタビューをさせて頂いたが、アーティストとしての才能はもとより一人の女性の生き様としても大変興味深く、すっかり魅了されてしまった。それについてはまた改めてご紹介させて頂きたい。
「ある時なぜか“繋がっているもの”が見えたの。そこにはない連続する何か。石でも水玉でもいい、何か連続するもの。それを石で表現しようと思ったらあの形になった。すべてをそぎ落としていったらあの形になったのよ。もっと時間があったら、まだまだ作ったかもしれないわね」
「会場の都合もあって丸く配したけれど、それは線でもいいし、違う形でもいいと思っているのよ。だから来てくれた方にも、ぜひ作品を触ってほしいし、動かしてくれたっていいと思っているわ」と通子さん。
展覧会は来月23日まで開催。彼女の左腕が動かなくなるまで刻み続けたという石たちに、ぜひ触れて頂きたい。
青木通子個展「un solo sinfín(一つの無限)」
Galería Temporal del Museo Pedro de Osma(無料)
受賞歴
2013 XV Concurso Anual de Escultura IPAE Acción Empresarial 優勝
2009 VII Salón Nacional de Escultura de Instituto Cultural Peruana Norteamericana ICPNA 準優勝
2006 Décimo Concurso Nacional ¨ Plata del Perú ¨ 入賞
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