昨日は寒くて眠れなかった。夕食の頃までは温泉効果であまり寒さを感じずに済んだが、やはりアンデス、夜は冷える。重たい毛布をありったけ重ねたが、全身がカチコチに固まってしまって眠れない。
持参したカイロを腰に貼って、やっと眠りにつくことができた。冬になると、アンデス高地の子供やお年寄りが毎年のように亡くなる。朝、冷たく凍ったホホバオイルのボトルを温めながら、寝ている間に心臓が止まらなくてよかったと思った。
アレキパ旅行4日目。朝、再びタンボ温泉へ。この日も一番乗りだ。一番大きな露天風呂には、いい具合に日よけが張られている。川のせせらぎを聴きながら、アンデスで露天風呂。冷えたビールやピスコサワーのサービスはないけど、この空気の美味しさに勝るものなし。またお仕事で詳しく紹介します。参考にしてね。
ところで、以前書いた「タンボは嫌われているのか?」について。
タンボ温泉の並びには、同じような露天風呂が造られている。しかしこちらは地元民専用らしく、岩に「Propiedad Comunal(共同体所有)」と書かれていた。
この温泉はPuye(プジェ)と言うらしい。入湯料は5ソレス。ただし誰がどう徴収するかは不明。
プジェに行く道は2つある。5ソレス払って、オバチャン所有の吊り橋を渡るか、道なき崖を下り、川に並べられた石の上を渡るかだ。プジェにいた村人はタンボに来る外国人客を横目で眺めつつ、川を渡っていた。
そこで勝手に推理。1、ここに温泉が湧きだすことをオバチャン夫婦が最初に見つけた。2、橋を架ける費用を折半しないかと村人に声をかけたが、誰も出資しなかった。3、オバチャンは自費で橋を架け、温泉を作った。4、それを見て村人も温泉に入りたくなったが、オバチャンから断られたか、もしくは金を払えと言われた。5、悔しいのでなんとか共同体専用温泉を造ったが、予算不足で橋までは建設できず、川に石を並べてその場をしのいでいる。
なんてね。当たらずと雖も遠からず、と思うがいかがだろうか。小さな村でも、いや、小さな村だからこそ色々あるだろう。旅行者には関係ない話だが、仲良くやってもらいたいものだ。
心ゆくまで温泉を堪能した後、コレクティーボに乗って一気にチバイへ。チバイのバスターミナルで、明日のアレキパ行きのチケットを買った。思いのほかたくさんの便がある。村人にとって、アレキパはそう遠い場所ではないようだ。
さて、ヤンケ滞在はこれにて終了。これからチバイ散策だ。もちろんまた温泉にも行きます!