アレキパ旅行 ラ・カレラ温泉

チバイ名物「La Calera(ラ・カレラ)」温泉へ。ここはコンドル見学ツアーご一行の多くが立ち寄るので、よく知られている。かつてはぬるいと思ったお湯も、今回は思いのほか温かく感じた。人は環境に慣れる動物だ。

ラ・カレラ温泉温泉番号1番。ここには5種類の温泉があるが、一般公開されているのは1、2、5番の3つだけ。チケット売り場にも表示してあるし、係員にもそう言われた。たぶん3、4番は地元民向け。観光客が大勢で押し寄せると、彼らの居場所がなくなってしまうからだろう。

とは言え私が到着した時はがら空きで、客もほんの数人しかいなかった。係員に断わって他の温泉も探検。でも大きさが違うだけでお湯は一緒だった。

カレラ温泉の土産物屋2番は室内温泉になっていて、こうした売店が併設されている。水着や浮き輪、タオルなどプール温泉グッズも充実。5番は1番とほぼ同じ造りで、売店もあったが締まっていた。3、4番はやはり地元向けらしく、小さく控えめ。なんか申し訳ない。

ここで一人旅中の日本人女性に遭遇。「ペルーはいいですね~。住みたくなっちゃいます」とペルーを満喫している様子。この時間にいるということは、ツアーではなく自力で来たのだろう。女性は旅の楽しみ方をよく知っている。逞しいなぁ。どうぞ楽しい旅をお続けください。

夕方のラ・カレラ温泉4時を過ぎると突然観光客が押し寄せて来た。団体がやってきたのだ。さっきまでだんまりを決め込んでいた売店の扉が突然開き、軽快なリズムが鳴り響く。ビールやピスコサワーを片手に歓談したり、バッチャンバッチャンと水しぶきを上げながら泳ぐ欧米人観光客たち。そりゃ地元の人は落ち着かないわな。

混んできたのでこちらも退散。ここはシャワーも更衣室もロッカーもあるので、定番ながらやはりオススメだ。コルカツアーに来たら、ぜひお立ち寄り頂きたい。

コレクティーボを乗り継いで、ヤンケへ。夕食を頼んだ食堂の壁に、祭りの様子を捉えた写真が飾られていた。Wittiという祭りだという。衣装はもちろん、全身見事なコルカ刺繍。裾を翻しながら踊るさまは美しく、さぞ華やかな祭りだろう。

「こういう踊りを見たかったな~」と言うと、「毎朝ここの子供たちが広場で踊ってるわよ」と食堂の奥さんが教えてくれた。なんと小学生の子供たちが、学校が始まる前に広場で踊ってお金を稼いでいるのだそうだ。

奥さんはチクラヨからこの村に嫁いできたらしく、「とても上手とは言えないけどね、だって子供たちも眠いでしょう…」と少し否定的なニュアンス。アンデスの田舎の風習が合わず苦労しているのだろうと、また余計な詮索をしてしまった。

温泉効果とスープで身体が温まっているうちに、さっさと就寝。ネットもテレビもないこの宿では、寝るしかない。もちろん腰にはカイロを貼って。相変わらずの寒さだったけど、前日よりはわりとすぐ眠れたような気がする。自分で言うのもなんだが、ほんと、環境適応力が高くてよかったと思う。