アレキパ旅行 コルカ渓谷へ

アレキパ3日目。バスでCañon del Colca (コルカ渓谷)へ向かう途中、外国人観光客が「(青空)トイレに行きたい」と運転手に訴えた。バスは「Reserva Nacional Salinas y Aguada Blanca」という国立保護区で一時停車、慌てて降りる外国人たちに続いて、一組の母子もバスを降りた。手元の高度計で標高4393m。空と大地の狭間だ。

標高4393m、空が近い幼子の手を引く母は、大地の屋根に伸びる道路に沿ってのんびりと歩き出した。前方に家屋はおろか、人影すらない。しかし彼女の目指すものは、確かにその先にあるのだろう。水は持っているんだろうか、もう少し先までバスで行けないものかと気に病むのは部外者だけで、運転手も他の乗客も、もちろんその母子も歩くことが当然と思っている。シンプルにして逞しすぎ。こういうのを見ると、軟弱な私は「ヤラレタ」と思ってしまう。

コルカ訪問の目的は温泉巡りだ。ペルーの温泉は微妙なものが多いが、コルカ渓谷のそれはなかなかよいらしい。特にYanque (ヤンケ)の某ロッジには温泉が併設されており、体験者からの評判もよかった。

ランチ付の日帰り温泉パックがあると聞き、それを利用しようとホテルに電話したが、何度かけても誰もでなかった。電話に出ないホテルって、一体どうよ?しかも3ラインもあるのに!仕方がないのでメールで問い合わせをした。イラついていたので、「何度も電話したけど、誰も出なかったわ。あんたのホテル、何のために電話番号持ってんの?」と付け加えておいた。サービスの悪いサービス業がまだまだ多いペルー。言葉の意味から学んでほしい。

アルパカの群れ素晴らしい景色が続く。車窓からはビクーニャも見れたが、観光バスと違って止まってくれないのが残念だ。アルパカが白い綿ぼこりのように草原に広がっている。穏やかな時間が流れていた。

その原型をほとんど留めていない氷河8年前には氷河と言えるほどの氷の塊が残っていたが、今回はもうほとんどなかった。辛うじて見れたのは、この写真の箇所くらいか。今年は暖冬ゆえ、氷が融けるのも早いのだろう。氷河の後退はペルーにとっても世界にとっても大きな問題のはずだが、今はほとんど話題に上らない。

チバイのバスターミナルにてアレキパを出て3時間半後、Chivay (チバイ)に到着。私たちはここからヤンケに向かうため、バスの中で待機していた。ミシン刺繍の民族衣装が有名なコルカだが、今は洋装の人が多い。辛うじて帽子だけは、コルカ刺繍のものが優勢だった。

さて、この後ちょっとしたことがあったのだけど、長いので次に続けます。

“アレキパ旅行 コルカ渓谷へ” への2件の返信

  1. 今,娘の赴任の手伝いのためペルーに滞在しています。
    このHP楽しく拝見させて頂いてます。
    とても参考になります。

    7月中旬には日本に帰る予定ですが,
    それまでペルーをもっと知りたいです。
    どうぞよろしくお願いいたします。

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    1. mink330さま。
      コメントありがとうございます。お嬢様がリマでお仕事をされているんですね。何かお役に立つことがあれば幸いです。これからもよろしくお願いしします。

      読者になる…のページの件、失礼しました。「メールアドレス」と言う文字をクリックして頂くと、空欄がでます。
      そこにmink330さんのアドレスを入れて頂き、「購読」を押して頂くと、後ほどメールが届きます。それの「フォローを確認」というのをクリックして頂けると、以後メールでご連絡が行くはずなのですが…
      よろしければもう一度お試しください。どうぞよろしくお願いいたします。

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