Chivay(チバイ)のバスターミナルで待機中、係員らしき女性がバスに乗り込んできて、私たちに「Boleto Turístico(ツーリストチケット)代70ソレスを払え」と言ってきた。いやいや、今回はコンドルではなく地元の温泉が目的。10~15ソレスの温泉に入るのに、なんで70ソレスよ?その旨を伝えたが、彼女は「これはコルカ渓谷に入ったら必要なものだ。だから、ここチバイから適用されるんだよ」と譲らない。
私だって譲れないと、ギャースカ文句を垂れていたら、横からだんなが冷静に「分かった。じゃ在住者はいくらだ?」と。(※ペルーにはペルー人&在住者と外国人旅行者向けの二重価格が存在する)すると彼女は苦虫を噛み潰したような顔をしてしばらく考えた後、「じゃ、いいわ」とバスを降りて行った。
同じバスに乗っていた外国人カップルは70ソレスを徴収されていた。
後から調べたところ、外国人は70ソレス、ペルー人&在住者は20ソレスであることが判明。「アレキパ市民は無料」というコメントがあったから、もしかしたら私達のことをアレキパ在住者と思ったのかもしれない。
地元の観光振興のためのお金だから、20ソレスなら払ってもよかった。ただ何にせよ、徴収したお金をしっかりと目に見える形で運用して欲しいと思う。「取れるところから取る」というのは、ペルー人の悪い癖だ。これだけのお金を取るんだから、環境保護に力を入れてもらわねば、誰も納得できない。
バスはヤンケ経由でカバナコンデへ。「ヤンケの中心部に入る道が工事中だから、すまんがこの辺で降りてくれ」と村はずれで降ろされ、仕方なく人に道を尋ねながらこの日の宿に向かった。やっと宿に到着したのに、ドアには古い錠前ががっちりと掛けられていた。もー、ペルー、頼むわー、やる気出してー、サービス業~!
予約時に聞いていたアレキパの事務所に電話し、宿が閉まっていることをクレーム。しばらく待たされた後、宿の管理を任されているというおじーちゃんが、のこのこと姿を現した。「いや~、ちょいと外しただけなんすよ~」って。とほほ。あんたにウェルカムドリンクを出せとは言わないから、せめて宿にはいて下さい。
とりあえず荷物をほどき、遅い昼ご飯を食べに村の中心部へ。携帯電話のアンテナがほとんど立たない山奥にも、Wi-Fiフリーの食堂があった。便利なものだ。
メールをチェックすると、出発前にメールしたホテルから返事が。「お電話の件は大変申し訳ございません。でも日曜だったから仕方がないんですよ。で、当ホテルは極上のお部屋と温泉を用意しております。1泊2食でなんとたったの●●●ソレス。お待ちしておりますわ。おほほ」とほざいていた。「私が電話したのは平日で、メールを送ったのは土曜で、そして日帰り温泉の値段を聞いていたんだけど、あなたは本当に仕事ができないんだね」と返信してやろうかと思ったが、やめた。メールの内容を読まずに自分の書きたいことだけを返事してくる。うむ、これもペルーの常なり。
食堂の主人にヤンケの温泉について尋ねると、「Chacapi(チャカピ)」と「Tambo(タンボ)」があるという。タンボは今夜泊まる宿が経営している川沿いの温泉だ。「どちらかというと、私はチャカピをお勧めします。清潔だし更衣室もあるし、それに本当は15ソレスですけど、頼むとマケてくれるんですよ」と主人。
「タンボは嫌われてるのか?」という印象を受けた。果たしてどうか。それはまた続きで。