リマはその地理的要因ゆえ湿気の多い街だ。最低気温は13度から14度だが、高湿なので体感温度は外気より平均で1度から1.5度低くなる。
では如何にしてこのような現象が起きるのか?ペルー気象庁の専門家ラケル・ロアイサはこう語る。「湿度は暑さや寒さの感覚を左右します。例えば、普通冬季には乾燥した大気が水分の気化を助長するので、肌が冷える原因になります。これは体感温度にも直接影響し、大気が乾燥すればするほど寒く感じるのです。」
「一方、リマの午前中の湿度はこのところ93%から97%で、早朝は霧と曇天に覆われ、濃い霧雨の降るどんよりとした天気です。湿度は(通常)朝と夜に高くなります。冬場に入るまでは明るい陽射しにより温められた空気が大気中の水分を霧散させ、日中の湿度は低くなります。逆に太陽が出ない(冬の)日は一日中湿度の高い状態が続くので、低い気温との相乗効果でより寒いと感じるのです。」
「もしリマが高湿な都市でなかったなら、日中は快晴の強い陽射しで大気が温められる一方、夜になると急激に気温が下がるシエラ(山岳地帯)のような気候になっていたでしょう。昼間は熱い大気で地表が温められますが、その大気は夜の間時間とともに冷えるため、寒冷地では気温が零度以下になるのです。」とロアイサ女史は述べた。
同女史は、湿度90%の場合、外気温が14度でも体感温度は1度から1.5度低くなると説明した。
(ソース: エル・コメルシオ)