先日、○○を求めてVilla Maria del Triunfoという区に行ってきた。(「○○」は仕事上必要なものです。とりあえず今は伏字で)ビジャ・マリアはリマ43区のなかでも最貧困地区にあたる。治安面の不安もあり、仕事じゃなきゃ正直行きたくない場所だ。
バスに揺られること40分。緑ゆたかな新市街から、露店が立ち並ぶ無秩序な世界へ。人々の活気とどうしようもない貧しさが、独特の雰囲気を醸し出している。
しかもこの日はどんより曇り空。「ドナドナド~ナ~」と歌いたくなるくらい、心もとないバスの旅。
教えられたバス停で降りたあと、お目当ての○○は割とすぐ見つかった。しかし希望していたものとはちょっと違い、こりゃ困った、ということに。
休憩中だった見張りのお兄ちゃんを叩き起こし、他にも○○がないかを尋ねてみた。すると、
「あ~ん、他の○○なら『コカコーラ』ってバス停で降りたところにあるよ」と。
バス停の名前が『コカコーラ』ってのはどうも怪しいが、とりあえず行くしかない。すえた臭いが香ばしい親切なお兄ちゃんに別れを告げ、バスを待つ。
威勢のいいコブラドール(もぎり)に、「コカコーラに行くか?」と尋ねたら「コカコーラ?いやー、インカコーラなら行くよ~ へっへっへ」って、どっちやねん!
まったく土地勘のないところでバスを乗り継ぐって結構大変。距離感もないから、バス代もいくらかわかりゃしない。とりあえず1ソル出したら、50センティモのお釣りをくれた。でも全然近くなかった。新市街内だったらぜったい1ソルの距離なのに、ビジャ・マリア的物価なのだろうか。
さてコカコーラでもインカコーラでもなく、本当は別の名前だったそのバス停で降り、○○を尋ねて歩くことに。でも、最初の人は「ここから1ブロックだよ」といい、次の人は「ここから15ブロックだよ」といい、途中で2回も「お~!Keikoだ~~~!!」と追いかけられ、なんだかもうよく分からない。
フジモリ元大統領の娘、ケイコ・フジモリ氏は、こうしたリマ近郊の貧困地区の人々から支持されている。東洋人など皆無と思われるこの地区で、チニータを見たらそう声をかけたくなるのだろうが、私の場合本当にKeikoだから、身元がばれているような気がして気味が悪い。
っていうか、私、あんなに太ってないしっ。
その後も何人かに道を尋ね、結局8ブロックほど離れているであろうという結論に達し、そこからまたバスに乗り込むことに。ただ教えられたバス停の名前がこれまたどうも正しくなく、コブラドールに通じない。そしたらバスの乗客が「あそこじゃないか?」「いや、彼女のいう○○なら向こうだろう」とみんなして考え始めてくれた。
こういう時ペルー人ってとっても親切。そのほとんどは間違ってるんだけど、でも本当に親切。そうこうしているうちに○○が見えてきて、みんなして「あれだ~!バスを停めろ~!」と叫んでくれた。本当にどうもありがとう。
こうして、やーっとまずまずの規模の○○を見つけた。責任者のおっちゃんもやってきて、なんだかんだと説明をしてくれた。しかも「区役所に行ったら、他の○○の情報もきっとあるよ」と教えてくれ、区役所までのモトタクシー代を払ってくれたのだ。
「ペルーの文化を日本に紹介するんだろ?そりゃいいねぇ!」おっちゃんは笑ってそう言った。
家を出る時は、正直言ってとっても億劫だったこの日。緊張してたし、トイレに行けないから水分も取らずにずっと歩いてそのせいで帰りのバスではひどい頭痛だったし。
でも少しだけあったかい気持ちにもなったりして。だいたい自分の名前を呼びながら追いかけられるなんて、ある意味ちょっとしたスター気分?(笑)
貧困と犯罪はいつも隣り合わせ。だから必要がなければもう行かないけど、行かなきゃなにも分からない。自分の目で見て、感じて、考える機会はとても大切。疲れたけど、いい1日でした。
お疲れさまです。そして何事もなくて本当によかった。
こんな時に貧困区で支持されてるケイコさんに感謝ですね。
そう言えば、ウニャ デ ガト茶ですが、成分薬なみに強いので例えば1週間続けて飲んだら1週間はやめるってのがいいそうです。
私、麦茶なみに飲んでましたよ。
何か飲み過ぎると目に良くないって言われました。
よくぞご無事で…!
最貧困地域とは言っても皆さんとても親切ですね。
それも自分たちの住んでいる場所に誇りをもっている…というと大げさかな、少なくとも自分たちのいる場所が紹介されると知って(それも日本に!)嬉しかったんでしょうね、きっと。
ここでもないあっちでもない…というやりとりのくだり、読んでてなんだかほのぼのしました(でもニコニコしつつもきっと緊張してたんだろうなぁ。大変でしたね)
伏字がとて~も気になりますが、それはまたのお楽しみということで…とりあえずはミッション終了、おつかれさまでした!
ありがとう。本当にね、結果オーライだもんね。ウニャ・デ・ガト、1週間ごとのほうがいいの?うちももうすでに麦茶状態なんですが・・・目によくない、とは困りますな。私もちょっと調べてみようかな。教えてくれてありがとう!
いやいや、たぶん誇りはないでしょう・・・(埃ならいっぱいよ/苦笑)。でも本当に親切だったし、とにかく人情味があって、人との距離が近い感じ。もちろん外国人だからかもしれないけどね。まあ必要がなければもう行かないとは思うけど、色んな意味でいい勉強になりましたわ~。
よかったですね~~~、ご無事で!!!
貧困地区の危険度はハンパないと思いますが、
よく飛びこんでいらっしゃいましたね~。
1ソルの半分で、その距離走れた、というのが、ちょっと感動~~^^;だって、リマ市名じゃ考えられない?
ともかくお疲れ様&御苦労さま&KEIKOさま!!!
ご無沙汰です。危険といってもまあ日中ですし、大通りから中のほうへはほとんど入らなかったんですけどね。親切な人も多いけど、どうしても周囲の雰囲気に圧倒されて必要以上に緊張してしまいます。
何事もなくてよかった~。
ハラハラしながら読みました。
日本でもこういうところは怖いですものね。
気を付けるに越したことはないですね。
ありがとうございます。結果的に問題なかったけど、やっぱり気をつけねばという場所ですもんね。でもこういう緊張感、嫌いじゃないです(笑)
お久しぶりにブログ拝見!
ほんと、よくそんな怖いとこ行ったねー! さすがプロフェッショナル!! 何もなくて良かった。ペルー人は全般的に優しいけれど、そういう地区の人は、とくに下町的だからなのか、田舎から出てきたりしてるせいなのか、優しい人多いよね。
女中さんもその地区からやってくる人が多いです。