5月30日(火) 阪急交通社・海外現地生情報に「無料ガイドツアー付きで見応え十分!リマの宗教裁判所博物館」が掲載されました!
「宗教裁判」と聞くと、魔女裁判というイメージですが「異端審問」と聞くと、すごく政治臭さを感じてしまう・・・そんな風に思うのは、私だけでしょうか。辞書によるとinquisiciónは「宗教裁判」でも「異端審問」でもいいようです。私は本当のところ、「異端審問所博物館」とご紹介したかったんですけどね。でも日本のガイドブックに合わせておきました。はは、体制におもねってますな(笑)
ここも無料ながらなかなか素晴らしい博物館です。リマにお住まいの方、ご旅行の方、ぜひ一度足を運んでみてくださいね。
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左派政権と聞きいた時の、あなたのイメージはどうですか?社会主義、共産主義、ナショナリズムetc. うっ なんだか国民全員がベージュか鶯色の詰襟制服を着てそうですよね(笑)
ここ10年以上、高い経済成長を遂げているウハウハのペルーですが、今週末には極左政権が生まれるかどうか、という瀬戸際を迎えています。ただの左派じゃないですよ。思いっきり左です。
リマの中心部に暮らしていると、今はバブル?と思うほど浮かれた雰囲気なのに。今の時代になんで左派?そんな国、問題ばっかじゃない?経済成長してるしリマの都市化は進んでるし、何で今さら右から左へ?と思う方、うんうん、分かります。私だってそう思います。ところがペルー人の約半数は、そう思ってないんだなぁ(笑)
最初は貧しい人が多いから、教育や知識がないから、そういう人たちには世界の潮流など分からないから、と思っていたけどいろんな人の話を聞くうちに、それだけじゃ割り切れない何かを感じるようになりました。なぜ南米大陸には左派政権が多いのか?そんなことを考えるうちに、南米の歴史にまで遡ってしまいました。おかげでまた引きこもりしてます(笑)
調べ始めたら、何時間あっても足りません。何が正しいのか、なんてまだ分からない。あまりにもいろんな考え方が存在するので、ぼーっとしてるとすぐ流されます。だからこそ、きちんと自身の足で立っていられるよう考えなくては。今頃になって、そしてペルーは外国だというのに、「国を想う」という気持ちになってます。日本にいる時にもっとこういう考え方ができればよかったのにな・・・ははは、ダメですねぇ。
貧しさあるところ、共産政権あり。動乱あるところしかり。
そして今、中国が「新帝国主義」とでもいうか、拡大路線取ってますんでね。南米のみならず、アフリカ諸国も取り込んで共産主義思想を拡大してますね。
そも南米の格差は、植民地時代の負の遺産と言えるのかも。
長い年月かかって形成されたものを、わずか一代の政権で解決するぞ!などと言ってる段階で思いきりうさん臭いのですが、現状に不満を持ち、かつ長い目で見た国益より今手っ取り早い利益にしか目がいかない貧困層には関係ないこと。
ま、極左でもなんでも、いっぺん選べばよろしんやないかと。
喜ぶのは最初のうち。半年も経てば期待したような変化が起こらずガッカリ…ってことになるのは見えてますもん。
保守政権に対する戒めになってよろしいかと…って現実になったら住んでる人間にゃたまらないか?
ウチのお客さんのほとんどは女性の方を支持してる人多いです。
ただ、タクシーの運転手なんかは男性の方がどれだけ素晴らしいのか熱心に説いてきます。
おそらくアジア人であろう私の顔を見てだと思います。汗
何故か高校生の時に中国の歴史にハマりまくって、それも共産主義とは何ぞやってとこまでハマってだいぶ怪しい人間になりはぐりました。
単に推薦で進学が決まってしまい、受験一色の教室に居づらくて図書室にこもってただけなんですが。。。
話がそれました。笑
とりあえず、外国人である自分の立場を考えると女性の方に当選してもらいたいです。
収入がない若人に金をあげたら働かなくなると思うけどな〜。フランスみたいに働かない若者が増えたら困る。
そうなんだよね、植民地という時代に創られた格差は日本やアジアの比ではない。リマにいるとこれだけ順調に成長してるのに?って思うけど、そういう恩恵を一切受けない地域がまだどれほどあるかということなんだろうね。色々見てると面白いです。本当に住んでる側としては笑いごとじゃないけど、でもこんなに選挙戦って興奮するんだーって、テレビ見ながらしみじみ思うよ。
私が先日乗ったタクシー運転手はkeikoを応援してました。「オリャンタはあり得ない」と。やはり色んな考えの人がいますね。中国史を専攻してたんですか?へぇ、私は日本史だったけど、世界史をもっと勉強すればよかったなって思います。面白いですよね、外の世界って。この週末はお互いテレビにくぎ付けかしら?
先月18日に亡くなったCarlos Ivan Degregoriという政治人類学者へのEl Comercioの追悼文に、彼のインタビューから「イデオロギーで国は創れない。社会運動で国が動いても、必要なのはその後にあるべき『制度化』だ」という言葉が参照されていました。なるほど、と。
ペルーの歴史上、農地改革を行ったVelascoなんかは一代で国を変えようとしたのだろうけれど、制度化に失敗しているのですね。旧制度を破壊した後に来た社会的混乱がテロを生み、リマの広大な低所得層を生んだとも言えます。
社会主義的な公平に到るには、ペルーはまだまだ制度がしっかりしていない。何せ税金もまともに取れていないのだから。
社会主義的主張が受けるのは、経済的格差とそれを補うべき社会保障(特に地方において)がしっかりしていないからだと考えています。特にガルシア政権になってから、「国」の存在感は地方では希薄で、地方自治体がそれに増して機能していないがために「格差」ばかりが主張されるようになってしまった。
やっぱりしっかりした官僚組織は必要だし、政治的な安定って大切なんだと思います。
ともあれ明日はTVに釘付けです!!
まさに!これだけ税金を払わない人が多い国で、どうやって社会主義を維持していくのか。その資金をどこから持ってきてどう分配するのか、今のペルーではあまりにも無理な気がします。lamafeさんは地方の汚職を目の当たりにすることも多いでしょうから、特に実感でしょうね。格差が生まれ、拡大していく原因をきちんと把握し、改善していって欲しいです。あと、個人の財産が没収されることのないよう!そんな国になったら富裕層のみならず知識層も国外に出てしまい、人的資産の貧しい国に転落してしまいます!