リマ旅行 チェクタの岩絵とキベスのサンタ・ロサ

リマ市内から約60km、Chillón川を遡って行くとChectaという岩絵で有名な場所に着く。

サボテンが点在する荒涼とした岩だらけの土地だが、転がっている岩をよく見ると人型や動物などをモチーフにした幾何学模様が描かれているのが分かる。

岩絵の数は約450個。およそ1500年前のものと言われているが、研究が進んでおらずはっきりしたことは分かっていないという。

チェクタから渓谷に沿ってさらに3km進むと、聖ロサが幼少期を過ごしたQuivesという小さな村がある。この村で一生を終えた聖ロサの姉妹の一人Bernarditaは、この小さな教会の入り口付近に埋葬されている。

リマのサンタ・ロサ(聖ロサ)として知られるペルー人女性Isabel Flores de Oliva(1586-1617)は、1671年にローマ教皇クレメンス10世によりアメリカ大陸で初めて列聖されたドミニコ会の修道女。リマ市、ペルー、アメリカ大陸、フィリピン、ペルー国家警察、アルゼンチン共和国軍などの守護聖人でもある。

ここは聖ロサが1596年から1604年の間過ごした家。元スペイン副王警護隊の矛槍兵だった父親のGaspar Floresは、村近くの鉱山を経営していた。

聖ロサが寄りかかり祈りを捧げていたという石(祭壇上の黒い石)。

家の側には、願いを書いた手紙を投げ入れるとその願いがかなうと言われている「願いの井戸」のレプリカがある。

レプリカにもかかわらず、聖ロサにあやかって願いを投じる人は少なくない。本物の井戸はリマ・セントロのサンタ・ロサ修道院にある。

日頃は閑散とした山間の小さな村だが、毎年8月30日のサンタ・ロサの日には、他のアンデスの村々同様聖女ロサを讃えた盛大な祭りが催される。