トルヒーヨ旅行 エル・ブルホ遺跡

El Brujo (エル・ブルホ遺跡)

ブルホとはスペイン語で魔術師という意味。ここでは様々な儀式が執り行われていたと考えられる。

Huaca Cao Viejo (カオ・ビエホの遺跡・神殿)

ここの立派なテントに驚き! 世界遺産のチャンチャン遺跡でさえ藁のムシロや竹だったのに、いかにこの遺跡の発掘が重要視されているかが分かる。

2層の壁画がとても美しい遺跡。上段は「Degollador (勝者=首切り人) 」、下段は「Presioneros (敗者=打ち首にされる捕虜) 」が。ここでガイドの声が大きくなる。「ほら! 彼らは性的に興奮しています! ほら! 勃ってるでしょ!」

まぁ、確かにねぇ・・・(苦笑)激しい戦いの後、これから首を刎ねられるというのに興奮も何もないとは思うんだけど?

この広場の左側にも戦う兵士や儀式の様子を表したレリーフが残ってる。雨乞いの儀式をし、捕虜の首をはね、その血を神に捧げ飲んだというモチェ。この遺跡からは拷問の跡のある骨も見つかっており、いやはや相当血みどろの世界が広がってたようだ。手をつなぐ捕虜。このレリーフの足元をよーっく見ると・・・

本物の骨!レリーフは平面だけど、くるぶしから下の部分だけ本物の足を埋め込んで、壁から突き出すよう立体的に作られていたらしい。なんとも手の込んだレリーフに・・・というか、その足って、誰の足?まあ、首だけ本物のレリーフよりはマシか(苦笑)

ワカ・カオ・ビエホの入り口を挟んで裏側に ワカ・パルティーダ。

海のすぐ近くにあるワカ・プリエッタ。この3つを総称して、エル・ブルホという。この3つのワカは三角形を形成していて、この中心にエネルギーが集まると考えられていたそうだ。

本来はこれで終わり。
でもガイドが1人の男性を連れてきて、こう言った。「彼、フェリペさんは、あの女性のミイラの発掘作業に当たったメンバーの1人です。本当はまだ一般には公開されていないその場所を、今日は特別に彼が案内してくれるそうです。ただし、皆さんからの多少のお礼は必要になりますが・・・こんな機会、滅多にないですよ!」

ほんまかいな(苦笑)このおじさん、手にはナショナル・ジオグラフィック (スペイン語版) を持ってなんとも勿体つけた感じだったけど、みんな「せっかくだし」と、フェリペさんの案内をお願いしました。

ワカ・カオ・ビエホの裏手の山を登る。銃をもった警備員がいて、確かに一般は入れないようだ。「写真はダメです」だって。 ケチー!

この屋根の下には、素晴らしいレリーフがあちこちに残ってた。赤、青、黄色、白、黒、ピンク。鮮やかな色で創造神アイ・アパエックや竜、コンドルやその他の動物が生きいきと描き出されている。ここで見つかったセニョーラ・デ・カオは、手や指にまで刺青が施され、様々な副葬品と共に発見された。ここでは他にも子供の墓なんかも見つかったらしい。本当に写真不可ってのが残念!どうしても見たい人は、ナショナル・ジオグラフィック買ってね。(日本語版は多分2006年6月号です。)

こうして本日のツアーも無事終了!予定では午後3時くらいにトルヒーヨの町に戻るつもりだったけど、結局午後6時近くになってた。いいかげ~んっ!夕方のフライトだったらどないすんね~んっ!まったく、ペルーである(苦笑)

ホテルで荷物を受け取り、早めに空港へ。いやー、ちょっとバタバタしたけど、私はこのエル・ブルホがなんかとっても気に入った。

空港で。待合室の壁には、エル・ブルホの説明と写真が!これなら遺跡に行けなかった人もじっくり見れていいかも♪発見当初のワカ・カオ・ビエホ。なーんにもない砂漠の、なーんにもない山を掘ったら、こーんなのが出てきて・・・ ビックリ(笑)ペルーには、まだまだ発見されてない遺跡がきっと本当にたくさんあるんだろうな!