ペルーで活躍する写真家、義井豊さんの写真展「Reflexiones – Retrospectiva fotográfica de Yutaka Yoshii(乱反射 – 義井豊・写真回想)」のオープニングセレモニーに参加した。日秘会館1階ギャラリーは在ペルー日本国大使をはじめ大勢の来客で溢れ、それぞれが心からの祝福を義井さんに伝えていた。
ギャラリーには、義井さんの40年に及ぶペルー生活の中で撮りためてきた渾身の作、41点が展示されている。もちろん、昨年末ペルーで出版された写真集「Reflejo en el Paisaje(乱反射する風景)」の中からも、特に思い出深いものがいくつかピックアップされていた。
奥の壁には「Lagunillas, Puno 1983」と題された写真があった。標高4000mを越えるアルティプラーノにひっそりと佇む湖。その湖畔を、荷物を担いだ母娘が歩いている。大きな荷物を支えるのは裸足の細い足。天から降り注ぐ太陽の光が、足元の小石をキラキラと輝かせている。遠くに見えるアルパカの群れが、薄いはずの大気に揺らいでいるようだ。薄紫色をした幻想的な風景。壁いっぱいに引き伸ばされたその写真を前に、多くの人たちが足を止めていた。
会場では、義井さんが代表を務めるNGO「Cussi Punku(クシ・プンク)」の活動を記録したビデオも公開されていた。義井さんは写真家としてだけでなく、ペルーで働く子供たちを支えつづけている。写真の中で屈託なく笑いかける子供たち。その瞳の奥にあるものをほんの少しでも理解できたら、また違ったペルーが見えてくるのではないだろうか。
義井さんから「ペルーを感じてください」と一言。という訳で、在秘の皆様、どうぞそれぞれのペルーを感じに来てくださいね。
日時: 7月7日(火)~8月1日(土)
14:00~20:00 (月~金) /10:00~13:00 (土)
場所: 日秘文化会館 神内センターギャラリー (入場無料)
※トップ写真「Huatata, Cusco 2011」写真展パンフレットより