国外違法搬出のプレインカ出土品13点 米国で競売

文化省は、プレインカ時代の出土品13点が米国ニューヨークのサザビー・オークションで5月15日に競売にかけられたことを確認、うち8点は当日落札された。

オークションのカタログによると、これらはシカン-ランバイエケ、モチェ、パラカス、ワリ、チャンカイの各文化に属する出土品。

落札された8点のうち5点はシカン-ランバイエケ文化の黄金製品で、他の3点はそれぞれモチェ、チャンカイ、ワリ文化のもの。落札者の情報は伏せられたままだ。

未落札出土品5点の内訳は、モチェ文化の黄金とトルコ石製オーナメント、シカン-ランバイエケ文化の黄金製投擲具(祭祀用)、およびパラカス文化の陶器3点(サザビーズ・オンラインカタログによる)。

正式な鑑定は行われていないが、文化省は13点のうち10点を本物と確認、盗掘者と違法輸出業者が関与した盗品であることは間違いないという。しかしながら、その証拠がないため取り戻すのは難しいとしている。

これらシカン-ランバイエケ文化の出土品は、チクラヨのポマックの森ワカ・ラハダのセニョール・デ・シパン霊廟から持ち出されたものと専門家チームが認めた。

シパン王墓博物館の責任者ウォルター・アルバは、落札されたモチェ文化のマスクと未落札のオーナメントについて、モチェ最盛期の墓所で25年前に発見されたものとよく似ていると述べた。

また、未落札の投擲具は、エル・オロとして知られるアドベ製ピラミッド周辺の発掘作業を記した島田泉氏による文献(1991年)中の出土品に酷似していると指摘。

国立シカン博物館のカルロス・エレーラ館長は、黄金製品の何点かはエル・コルテおよびラ・メルセーのワカ周辺の墓所から持ち出されたものと発言した。

(ソース: El Comercio 12/06/15)