ペルー文化省は1月31日付同省令第34号において、ペルー人観光客のマチュピチュ遺跡入場料(S/.64)を外国人同様のS/.126に引き上げる旨を告示した。しかしながら、事実上倍近い値上げとなるこの裁定に対し関係者から疑問の声が上がっている。
マチュピチュ村自治体のある職員によると、この値上げには多くのペルー人が不満を呈し、中にはマチュピチュ遺跡に入場できなかった人もいたという。
文化省クスコ地方支局のマルコ・マルセス局長は、文化省の(ペルー人向け)キャンペーン入場価格を定めていた省令の効力が先週末に切れたことを受けた措置であり、値上げではないと否定。同プロモーションが法的に無効となったため、「(対象者によって)観光サービス価格に差異があってはならない」と定めた一般旅客法第31条を適用し、ペルー人と外国人観光客の入場料を同一にしたのだと主張。
この裁定に関し、通商観光省地方支局(Dircetur)のルイス・アンヘル・アラゴン局長は、マチュピチュ遺跡を訪れる(ペルー人)観光客に影響を及ぼす恐れがあると述べる。局長は、このまま同一価格を適用すれば、遺跡入場者のおよそ40%を占める年間百万人近いペルー人観光客をみすみす逃がしてしまうかもしれないと憂慮し、「マチュピチュ観光統合プロジェクト」の一環としながら関係各機関と協議せず一方的に価格を決めたことについて文化省大臣ディアナ・アルバレス・カルデロンに対し問題提議した。
マルセス地方支局長は、ペルー人観光客への影響を考慮し、従来のプロモーション価格を再度適用するための規定を早急に公布するよう文化相に要請したという。
(ソース: LaRepublica.pe)