9月23日(土)午前1時50分(日本時間同日午後3時50分)から2023年の春を迎えるペルー。国家水路・気象庁(Senamhi)によると、今年の春は暖かく、日中の気温は全国で平年を上回り、夜間は沿岸部、北部山間、アマゾンで平年並みとなる見込み。
この春、リマ首都圏の朝方の気温は16℃から20℃で推移し、午後にかけ21℃から27℃まで上昇すると同庁は予測。明日以降数週間、午前中は雲に覆われ、午後には晴れ間が覗くとし、また霧雨(lloviznas)が降る可能性についても言及している。
一方、アンデスやアマゾンでは霜や寒波が次第に落ち着き、太平洋沿岸部も含め現在の渇水傾向から全国的に雨季へと移行する見通し。今後3か月間の平均降水量は、北・中部沿岸および北部の山間では平年を上回り、南部の山間や中・南部アマゾンでは下回ると予想されている。
さらに、2024年の夏にかけ、北部沿岸ならびに北西部の山間では降雨の確立が高く、南部を中心とするアンデスでは平年より低くなる見込み。国立エルニーニョ研究所(ENFEN)の公式発表では、現行の沿海エルニーニョ現象は今夏も継続するとしている。
春季のUVインデックスについては太平洋沿岸が8~13で推移、アンデスおよびアマゾン両地域のUV最大値はそれぞれ10~15、7~12と高い傾向になる模様。
春の天文イベント 来月中旬には金環蝕も
今年4月のハイブリッド日蝕(金環皆既日蝕)は地理的な理由で観測できなかったが、来月中旬にはペルーに新たなチャンスが訪れる。2023年10月14日、中米を中心にアメリカ大陸各地で金環蝕を目撃することができるかもしれないというのだ。
ペルー国家宇宙調査開発委員会(CONIDA)のエリック・メサ博士は、天候にもよるが、北米の一部やグアテマラ、ベリーズ、ホンジュラス、ニカラグア、コスタリカ、パナマなどの中米各国、コロンビアやブラジルの一部では金環蝕が、ペルーでは全土(特に北東部)で部分日蝕が観測できると話している。
ペルー国内でこの日蝕が観測可能な時間帯は、例えばイキトスでは午後12時11分8秒から午後3時30分15秒までとなり、最大で太陽の80.3%が月の影に隠れるという。首都リマでは午後12時29分13秒から午後3時31分01秒で、部分蝕は3時間01分48秒間続き、最大で50%が欠けるとしている。
博士はまた、日蝕の観測時には目の保護に最新の注意を払い、たとえサングラスをかけていても決して太陽を直視しないよう呼びかけている。
(ソース: Andina)