ペルー中央準備銀行(BCR)が10年計画で鋳造するコレクション用限定記念硬貨「ペルーの富と誇り」シリーズの第4弾、「シユスタニのチュルパ(石塔墳墓)」をデザインした新1ソル硬貨が本日発表されました。
SILLUSTANI (シユスタニ遺跡)とは、チチカカ湖畔の街プーノから北西に35km、ウマヨ湖に突き出した半島にある石塔墳墓群。14世紀、アイマラ族の文化コリャスの時代に建造が始まり、その後のインカ時代(16世紀)にかけ時代ごとに少しずつ様式を変えて造られ続けたものです。チュルパ(Chullpa)と呼ばれるこの特徴あるアンデス高地の石塔墳墓は、ペルーのみならずボリビアやチリでも見ることができます。
大きなもので高さ12mにもなるこのチュルパ、内部には時の権力者たちのミイラが副葬品とともに埋葬されていましたが、黄金が隠されていると誤解したスペイン人征服者たちによって半ば破壊されたものも少なくありません。プーノからフリアカ空港へ向かう途中にあるためこの遺跡を訪れる観光客は多く、日本人にも比較的馴染み深い遺跡と言えるでしょう。
この硬貨の発行枚数は1千万枚で、今日から市場に出回ります。現在までに発行された限定1ソル硬貨は、黄金のトゥミ(ランバイエケ)、カラヒアの石棺(アマゾナス)、ライモンディの石碑(アンカシュ)、そして今回のシユスタニ石塔墳墓群(プーノ)。ペルー北部からいきなり南部へとシフトしましたが、次のモチーフは果たしてどこの州になるのでしょうか。そしてマチュピチュの出番は?!